学習支援のボランティアって、どんなことをするの?注意点は?

学習支援のボランティアって、どんなことをするの?注意点は?


世の中にはさまざまなボランティア活動がありますが、その中でも「子どもの役に立つボランティア活動がしたい」という方は多いのではないでしょうか。

子どもの役に立つボランティア活動の中でも必要とされているのが、学習支援のボランティアです。そこで本記事では、学習支援のボランティアについて詳しく解説します。

 

1.学習支援とは

学習支援とは、その名のとおり子どもたちの学習を支援することを指します。

学習支援ボランティアには、以下のような種類があります。

  • 学習支援教室で勉強を教えるボランティア
  • 何らかの理由で学校に行けない子どもたちにフリースクールで勉強を教えるボランティア
  • 病気で学校に行けない子どもたちに病院で勉強を教えるボランティア
  • 学校の教育活動や環境整備を支援するボランティア活動

さまざまな種類がある学習支援ボランティアですが、どのボランティアでも大切なのが「すべての子どもたちが平等に学習できること」です。

 

2.学習支援が必要な理由

学習支援の中でも特に必要とされているのが、貧困の子どもや外国籍の子どもへの学習支援です。

ここからは、貧困や外国籍の子どもたちに学習支援が必要な理由を詳しく見ていきましょう。
 

 子どもの貧困

日本では、7人に1人の子どもが貧困と言われています。ここで言う貧困とは、世帯収入が国や地域の基準収入の半分以下で、教育や体験の機会が失われている貧困家庭のことです。

ひとり親家庭や生活保護世帯、児童養護施設に入所している子どもたちに多く、学校での学習につまづいてしまっても、経済的理由で塾などに通えません。すると、授業で取り残される状況になり、その先の学習にも大きく影響してしまいます。

家庭の経済格差によって教育格差が生まれないようにするため、貧困の子どもたちへの学習支援が必要なのです。


外国籍の子どもたち

日本語の習得ができていない外国籍の子どもたちは少なくありません。そのため、日本の学校の授業にもついていけず、学習が理解できない状況に陥ってしまいます。

そんな外国籍の子どもたちも平等に学習できるよう、学習支援が必要です。

 

 

3.支援内容

学習支援ボランティアは、具体的に以下のような支援を行っています。

  • 学習支援教室での支援
  • 難民の子どもたちが通う学習支援教室での支援
  • フリースクールでの支援

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

学習支援教室での支援

学習支援教室は、経済的などさまざまな理由で学校に行けない子どもたちに勉強を教える教室です。
名称は「学習支援教室」に限らず、フリースクールなどとしているところもあります。

学習支援教室は、行政でおこなわれている教室と、NPO法人に委託しておこなわれている教室があります。

行政でおこなわれているところは、学習支援教室の対象となる家庭の条件が設けられているケースが多いです。
たとえば、埼玉県ふじみ野市の学習支援教室の対象となるのは、以下の家庭にいる中高生です。

  • 児童扶養手当の認定を受けている世帯
  • 就学援助費を受けている世帯
  • 生活保護の認定を受けている世帯

行政の学習支援教室では、学習支援のほか、日常的な生活習慣に関する支援、子どもだけでなく保護者にも必要な支援など、学習面以外でもサポートをしてくれます。

NPO法人に委託された学習支援教室は、条件なく受け入れてくれるところが多いでしょう。

支援内容は団体によって異なり、学習のほか、子どもたちと遊んだり一緒に食事をしたり、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりを大切にしているところがあります。

また、ものづくりやスポーツ、家庭菜園といった体験プログラムを取り入れているところもあり、すべての子どもたちが学習と生活を豊かにできるような取り組みをしているのが特徴です。

 

難民の子どもたちが通う学習支援教室での支援

難民の子どもたちを対象とした学習支援教室での支援です。

難民の子どもたちが通う学習支援教室では、日本語を教え、さらに算数といった学校教科も教えています。

 

フリースクールでの支援

フリースクールでの支援は、何らかの理由で学校に行けない子どもたちに勉強を教えています。

フリースクールでは、ただ勉強を教えるだけでなく、学校に行けなくても、心が落ち着く居場所を作ってあげることも大きな目的です。

 

4.心構え

学習支援ボランティアの前に心得ておくポイントは、以下の3つです。

  • 子どもにとって適切な学習方法で教える
  • 授業を細かい段階で分ける
  • 子どもに問いかけることを意識する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

子どもにとって適切な学習方法で教える

学習支援ボランティアをするときは、子どもにとって適切な学習方法で教えることを意識しましょう。

学習支援が必要な子どもたちは、一人ひとり適切な学習方法が異なります。そのため、その子にはどのように勉強を教えるのがいいのか考えることが大切なのです。

 

授業を細かい段階で分ける

子どもたち一人ひとりに適切な学習方法で教えられるよう、授業を細かい段階で分けましょう。

たとえば算数の場合、繰り上がりのない計算問題と、繰り上がりのある計算問題は同じ授業ではやらず、授業を分けます。

また、子どもが苦手な分野を考慮して授業を進めることも大切です。文章を読むのが苦手な子に文章問題を出しても、理解に時間がかかります。そこで、絵を用いて説明すると理解しやすくなるでしょう。

このように、子ども一人ひとりの能力を考慮することも学習支援をする上で大切です。

 

子どもに問いかけることを意識する

学習支援で子どもたちに勉強を教えるときは、常に子どもに問いかけることを意識しましょう。

学習支援教室で一方的に授業をしても、学校の授業についていけない子どもたちは再び取り残されてしまいます。そのため、授業の要点を伝えるたびに、理解できているかどうか問いかけることが大切です。

ただし、「ここまで理解できた?」といった問いかけは意味がありません。なぜなら、理解できていなくても「理解できた」と答えてしまう可能性があるからです。

子どもに問いかけるときは、「この問題を解くためのコツはなんだったかな?」というように、より具体的な問いかけをすることを意識しましょう。

 

 

5.ボランティア先の探し方

学習支援ボランティアを探すときは、自分がどんな学習支援をしたいのか、目的に合わせて探すのがおすすめです。

また、学習支援ボランティアは、地域の自治体が募集しているところと、NPO法人などの団体が募集しているところがあります。

地域の子どもたちに寄り添って学習支援ボランティアをしたいという場合は、地域の自治体で学習支援ボランティアを募集しているかどうか調べてみましょう。

また、NPO法人などの団体で学習支援ボランティアをやりたい場合、自分がやりたい支援を行っている団体を選ぶのがポイントです。

ここからは、実際に学習支援のボランティアを募集している団体を紹介します。

 

認定NPO法人 Learning for ALL

認定NPO法人のLearning for ALLは、貧困によって学習支援が必要な子どもたちに、学習支援教室で勉強を教えるボランティア団体です。東京都、埼玉県、茨城県に25カ所の拠点を持ち、大学生ボランティアによって学習支援が行われています。

Learning for ALLの学習支援では、学校の授業についていけない子どもたちに、3対1の担任制で勉強を教えています。また、不登校や外国籍といった理由で学校での個別対応が難しい子どもたちには、1対1で勉強を教えているのです。

Learning for ALLで活動する大学生ボランティアは、40時間以上の研修を受けなければなりません。学習支援についてしっかりと学んでから、貧困の影響を受けている子どもたちに寄り添えるのです。

Learning for ALLでは、学習支援のほか、食事支援や保護者支援といったボランティア活動も行っています。

日本の社会問題でもある子どもの貧困に役立つボランティア活動がしたいという方におすすめの団体です。

公式サイト:https://learningforall.or.jp/

 

認定NPO法人 プラス・エデュケート

認定NPO法人のプラス・エデュケートは、日本語教育を必要とする外国にルーツをもつ子どもたちを支援する団体です。

プラス・エデュケートでは、日本語初期指導教室、放課後学習支援教室等を開いています。
日本語初期指導教室では、来日直後の子どもたちが日常生活と学校で必要とされる基礎日本語力を習得します。ファーストレベルとセカンドレベルに分けられ、まずはファーストレベルを週5日4時間の授業を 3ヶ月受けることができます。ファーストレベルを終えると、セカンドレベルを同じく週5日4時間の授業を3ヶ月受けることができます。

放課後学習支援教室では、日常会話はできるが、授業のスピードについていけない子どもたちのために放課後を利用し、週2回、学習理解のサポートを行っています。

日本にいる外国籍の子どものサポートをしたいという方におすすめの団体です。
またモノドネでは、不用品でプラス・エデュケートに寄付ができます。

公式サイト:https://www.plus-educate.org/
モノドネサイト:https://www.monodone.com/detail/3/

 

まとめ 

学習支援ボランティアについて解説しました。日本の未来を担う子どもたちを支える学習支援ボランティアは、最も必要とされているボランティアの一つです。

子どもに関わるボランティアがしたいという方は、学習支援をとおして子どもたちの役に立てるでしょう。

どんな内容のボランティアで、どのような状況の子どもたちを支えたいのかを考えた上で、自分に合った団体でボランティア活動をしてみてはいかがでしょうか。
 

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