実は身近なアップサイクル!企業の取り組み例と個人でも気軽にできるアイデアをご紹介

実は身近なアップサイクル!企業の取り組み例と個人でも気軽にできるアイデアをご紹介


アップサイクルとは廃棄物や不用品に、付加価値をつけグレードアップさせることです。

付加価値を加えると聞くと、とても難しいもののように感じてしまうかもしれませんが、ちょっとしたアイデア次第で、簡単にアップサイクルに取り組むことができます。

今回は、実際に企業が取り組んでいるアップサイクルの事例と、個人が手軽に始められるアップサイクルの簡単なアイデアを紹介します。

 

アップサイクルの企業事例

すでに多くの企業が、アップサイクルに取り組んでいます。

ここでは、下記の企業の取り組みを紹介します。

  1. ミツカン
  2. オイシックス・ラ・大地
  3. ビームス
  4. FREITAG
  5. コーセー

一つずつ説明します。

 

ミツカン

ミツカンは、酢や納豆・調味料などの食品を提供する食品メーカーです。

同社では「やがて、いのちに変わるもの」をグループビジョンスローガンとして、さまざまな取り組みを推進しています。

その一つが、10年後の人と社会と地球のためのプロジェクト「ZENB」です。

ZENBは、野菜や豆、穀物などの素材を可能な限り使い尽くし、旨味と栄養を引きだす技術開発をベースとしています。

「素材を可能な限り使い尽くす」という資源の有効活用を通じ、地球環境への貢献だけでなく、「栄養素をしっかりと摂取できる状態」を人びとに提供し健康へと導く役割をも担っています。

ZENB initiativeサイト

 

オイシックス・ラ・大地

オイシックス・ラ・大地は、「これからの食卓、これからの畑」という企業理念のもと、食に関する社会課題をビジネスで解決することで、持続可能な社会の実現をめざしています。

その取り組みとして、今まで廃棄されていた有機バナナの皮を利用したジャムや、大根の皮を使ったチップスなど環境への負荷の低いアップサイクル製品を開発・販売しています。

また一製品あたりの食品ロス削減量の表示をおこなっており、ユーザーが数値で削減効果を実感できる仕組みにも注目が寄せられています。

Upcycle by Oisixサイト

 

ビームス

セレクトショップであるビームス(BEAMS)は、2017年にアップサイクルのブランドであるビームスクチュール(BEAMS COUTURE)を立ち上げました。

ビームスクチュールではビームスの倉庫に眠っているアイテムに、ボタンやリボンなどのパーツを手作業で組み合わせることで付加価値をつけ、再度販売しています。

またさらなる廃棄衣料削減に向けた取り組みとして、不良在庫品を新たな製品へとアップサイクルする「リ・ビームス(Re BEAMS)」をスタート。不良在庫品だからこそできる完全一点モノのアイテムとして、販売しています。

BEAMS COUTUREサイト

 

FREITAG(フライターグ)

FREITAGは、クルマの部品からカバンを作っているブランドです。

トラックの荷物を守るための布である帆と、不要になった自転車のチューブなどで作られたメッセンジャーバッグから始まったFREITAGのアップサイクルは世界規模で成功しており、同社はアップサイクルの元祖とも呼ばれています。

FREITAGサイト

 

コーセー

化粧品メーカーであるコーセーでは、開発などをおこなう工程で余ったアイシャドウなど色のついた粉体のメイクアップ化粧品を、株式会社モーンガータに提供しています。

株式会社モーンガータは、化粧品を水溶性色材へと変えることのできる特許技術を開発。「モノを再利用するにつけても、再利用して何かを生み出す楽しみをまずは大事にしたい」という考えのもと、化粧品の絵の具化などをおこなっています。

コーセー(化粧品バルクのアップサイクルの取り組み)

 

 

個人でもできるアップサイクルのアイデア4選

ここからは、個人でも手軽にできるアップサイクルの具体的なアイデア例を紹介します。

簡単にできるモノばかりなので、機会があればぜひ挑戦してみてください。

 

コーヒー豆

コーヒーを入れたあとに残る豆のかすは、しっかりと乾燥させることで消臭剤として使用できます。

小皿に入れて玄関や下駄箱に置いたり、綿やガーゼなどの袋に包み生ごみを捨てるゴミ箱に入れたりすることで、嫌な臭いを吸い取ります。

また、家庭菜園やグリーンの肥料にもなります。

ただしコーヒー豆のかすは、乾燥させてから使用しないとカビが生える原因になりますので、天日干しなどをしてしっかりと水気を飛ばしましょう。

使用済みのティーバッグも、消臭剤として活用できます。

紅茶には、消臭効果や抗菌力があることで知られているテアフラビンという成分が含まれており、消臭剤としての効果もお墨付きです。

 

テイクアウトしたドリンクカップ

コーヒーショップやコンビニエンスストアなどでテイクアウトしたドリンクカップは、プランターへとアップサイクルできます。

ドリンクカップの底に水抜きの小さな穴をあけ、土を入れればすぐに完成します。

アップサイクルしたプランターを利用し、観葉植物やハーブなどを育ててみてはいかがでしょうか。

もちろんテイクアウトしたドリンクカップだけでなく、瓶や缶もプランターにアップサイクルできます。

デザインのオシャレな瓶や缶をそのまま使用することで、可愛らしいインテリアにもなります。

 

サイズアウトした洋服

サイズアウトしたり不要になったりした洋服を、ハンカチやポーチへとアップサイクルしてみるのはいかがでしょうか。針と糸、必要に応じゴムなどがあれば、すぐに完成します。

Tシャツの裾を縫い合わせバッグの底を作り、袖の部分を持ち手にすることで簡単にエコバッグも作れます。

 

ショッピングバッグ

ショッピングバッグの有料化に伴い、最近ではお店の紙袋もお金がかかるようになりました。

今までであれば、すぐに捨ててしまっていた紙袋もブックカバーとして再活用できます。

お気に入りの紙袋があれば、柄や色合いを活かした自分だけのブックカバーとして使え、読書の時間もより楽しみになります。

また少し手間と工夫が必要ですが、マジックテープやボタンをつけることで、バッグや財布に変身させることもできます。

特に不織布などで作られたショッピングバッグは加工しやすく耐久性もあるため、自分だけのオリジナル一点モノとして、長く愛用し続けることができます。

 

 

まとめ

今回はすでにアップサイクルの取り組みをおこなっている企業の事例5つと、個人で気軽に取り組めるアイデアを4つ紹介しました。

不用品だと思っていたモノや役割を終え廃棄しようと考えていたモノが、ちょっとしたアイデアによりオシャレで便利なモノに変わります。

もともと廃棄しようと考えていたモノですので、仮に失敗してしまったとしても材料費が無駄になることはありません。

資源を大切にすることで地球環境に貢献できることはもちろん、世界に一つだけのオリジナル作品を作ることができ、自分の身の回りのモノとの付き合い方が大きく変わるきっかけになるかもしれません。

 

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