SDGsの目標とは?自分にできることって?

SDGsの目標とは?自分にできることって?


昨今ではテレビや新聞はもちろん、街中などでも「SDGs」や「サステナブル」という言葉を見聞きする機会も多くなりました。中でもSDGsに関しては、日本では全人口の約75%以上が「聞いたことがある」と答えているデータもあり、言葉そのものの認知度は確実に上がっています。 
一方で、言葉は知っていても「中身まで詳しく理解している」という方が少ないのも事実です。そもそも仕事に関わりがなければ、本やセミナーを通してSDGsを意識的に学ぶ機会はほとんどありませんよね。SDGsの成り立ち・取り組みの背景を知らないことは、とくに珍しい話でもないのです。 
そこで今回のモノドネでは、あらためて「”SDGs”とはなにか?」「なにを目的に生まれ、具体的にどんな活動をするのか?」「個人でもSDGsに参加できるのか」など、SDGsに関する内容を具体的かつ分かりやすく解説したいと思います。 
これだけ認知が高まる言葉ですから、普段生活をされるなかで突如SDGsに向き合わなければならない場面もあるでしょう。 
ぜひスキマ時間などで一読いただき、周囲の方にも話せる程度に理解いただければ嬉しいです。

 

目次

SDGsとは? 
 ・SDGsの読み方・意味 
 ・SDGsの成り立ち 
1.SDGsの中身 
 ・17の目標 
 ・ターゲットと指標 
2.自分にできるSDGs

 

 

SDGsとは?

まずはSDGsを正しく理解していただくために、読み方や意味、成り立ちなどの基本的なことから解説していきます。

 

「SDGs」の読み方・意味

SDGsとは”Sustainable Development Goals”の頭文字をとった略称で、「持続可能な開発目標」という意味を持ちます。”エスディージーエス”と読む方がいますが、本来の読み方は”エスディージーズ”です。 
いま世界では、貧富の差、プラスチックゴミ投棄による海洋汚染、異常気象による災害の増加、戦争や差別など、解決しなければならない問題を多く抱えています。こうした問題は、私たちが普段生活するなかで知るきっかけはそう多くありません。 
国や政府は、この地球で多くの人たちが安心して暮らしていけるよう、何十年も前から問題解決のための取り組みを続けてきました。しかし国や政府だけの力ではどうしようもできない問題も数多くあります。 
SDGsは17の目標と169のターゲットで構成されており、2030年までに全項目の達成を目指して2015年9月の国連サミットで採択されました。その背景には「世界中に存在する貧困、病気、差別、環境などの問題をみんなで解決しよう」といった意味が込められています。世界共通の目標のため「関係ない人」は1人もいません。ひとつでも多くの目標を達成するには、一人ひとりの行動に委ねられているのです。 
また、SDGsのSは”サステナブル”を指します。サステナブルとは「持続可能な」といった意味で、言い換えると「今だけではなく、この先ずっと続けていくことができる」です。私たちの生活にも大きく関わる「社会」「経済」「環境」などを持続可能にすることで、未来の世代が安心して暮らせる社会を築くことが期待できるのです。

 

SDGsの成り立ち

SDGsは2015年9月に150カ国を超える世界のリーダーが参加して開かれた「国連サミット」で採択されました。ですが「SDGsをやろう」と突如作られた訳ではありません。国際連合(国連)は世界中の問題に対してさまざまな取り組みをしています。SDGsはこれまでの取り組みの反省点などを考慮し、採択される何年も前から進められていた目標です。 
SDGsの前身となっているのは「MDGs(エムディージーズ)」と「リオ+20」です。MDGsは2000年9月にニューヨークにて開催された国連ミレニアム・サミットで採択された、発展途上国を支援するための開発目標です。「“Millennium  Development Goals(ミレニアム開発目標)」の頭文字をとってMDGsとなります。 
MDGsは次の8つのゴールと21のターゲットから構成されており、2015年までの達成を目指して取り組んできました。

  1. 極度の貧困と飢餓の撲滅
  2. 初等教育の完全普及の達成
  3. ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
  4. 乳幼児死亡率の削減
  5. 妊産婦の健康の改善
  6. HIV/エイズ、マラリア、そのほかの疾病の蔓延の防止
  7. 環境の持続可能性確保
  8. 開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

貧困、健康、生死などに関わる基礎的な目標が多いことが分かりますね。これらの目標は成果を得られたもの、逆に目標達成から遠のいてしまった項目もあります。達成できなかった主な要因には「先進国にとってMDGsが自分ごとではなかった」ことがあげられています。 
MDGsには開発途上国の発展に向けられた目標が多く、取り組むのは一部の国や国際機関だけだったのです。つまり企業や消費者は”置いてきぼり”の状態だった訳ですね。 
>>MDGsについて(外務省ホームページ) 
 

またリオ+20(国連持続可能な開発会議)もSDGs開発目標が誕生した大きなきっかけです。 
リオ+20は1992年にブラジル・リオデジャネイロ開催の「国連環境開発会議(地球サミット)」から20年後の2012年6月に同じブラジル・リオデジャネイロで開催された、次の世代が住みやすい世界について議論した会議です。 
リオ+20は各国政府代表団をはじめ、地方自治体、国際機関、企業からのべ3万人が参加し、日本からは外務大臣を始めとする130名の政府代表団が参加し、持続可能な開発に関する実施計画の採択をおこないました。 
>>リオ+20について(外務省ホームページ) 
 

以上の2つを融合させて誕生したのがSDGs開発目標です。 


ここまでのおさらい 
・SDGsとは、持続可能な社会・経済・環境を作るために多国が集まって決めた開発目標 
・SDGsには17の目標と169のターゲットがあり、2030年を全目標の達成期限としている 
・SDGs誕生の背景には、途上国支援を目的とした「MDGs」、持続可能な開発会議「リオ+20」が大きく関わる

 

 

1.SDGsの中身

「問題をみんなで解決して、世の中をよくしていこう」 
当然ながら、宣言だけでは何も成果を得られない恐れがあります。そこでSDGsには17の目標や細かなターゲット、達成までの期限を決めています。 
ここではSDGsの17の目標、ターゲットについて具体的にみていきます。

 

17の目標

 

 SDGs17の目標

  1. 貧困をなくそう 
    〜あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる 
     
  2. 餓死をゼロに 
    〜飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する 
     
  3. すべての人に健康と福祉を 
    〜あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する 
     
  4. 質の高い教育をみんなに 
    〜すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する 
     
  5. ジェンダー平等を実現しよう 
    〜ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う 
     
  6. 安全な水とトイレを世界中に 
    〜すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する(飲料に適した水を飲めない人がいる) 
     
  7. エネルギーをみんなに。そしてクリーンに 
    〜すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する 
     
  8. 働きがいも経済成長も 
    〜包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する 
     
  9. 産業技術革新の基盤を作ろう 
    〜強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る 
     
  10. 人や国の不平等をなくそう 
    〜各国内及び各国家間の不平等を是正する 
     
  11. 住み続けられるまちづくりを 
    〜包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する(世界で都心部に住んでいる人は約35億人) 
     
  12. つくる責任、つかう責任 
    〜持続可能な生産消費形態を確保する 
     
  13. 気候変動に具体的な対策を 
    〜気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる 
     
  14. 海の豊かさを守ろう 
    〜持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する 
     
  15. 陸の豊かさも守ろう 
    〜陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する 
     
  16. 平和と公正をすべての人に 
    〜持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する 
     
  17. パートナーシップで目標を達成しよう 
    〜持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する 
     

 

目標1〜6

1から6番目では、貧困や飢餓、健康、教育、安全な水など「開発途上国に対する問題」と認識する方も多いかもしれません。しかし現在は、わたしたちが住む日本などの先進国でも、貧困や女性差別といった問題を抱えています。 
実際に日本では子どもの7人に一人は貧困と言われていたり、女性に対する身体的、精神的な暴力の増加など、改善しなくてはならない目標が数多くあります。

 

目標7〜12

7から12番目ではエネルギー、働きがい、経済成長、街づくりなど、先進国や企業でもとり組むべき課題だと言えます。たとえば7番目のエネルギーでは、石油石炭や天然ガスを使用したエネルギーを作ると二酸化炭素が放出されて地球温暖化を加速させます。地球温暖化は環境破壊の原因となり、台風や水害などが増加します。太陽光や流れる水などの自然の力を使い、効率よくエネルギーを使うことも求められています。 
また12番目の「つくる責任、つかう責任」では、世界中で餓死に苦しむ人を減らすことにも繋がります。 
地球の人口は増加の一途をたどっており、2050年に世界の人口は96億人になると予測されています。このままいけば世界で20億人の人が飢餓に苦しむと国連は算出しています。 
飢餓を増やさないためにも、捨てられる食べ物の量を半分に減らしたり、ものをつくるときに放出する有害物質を減らすことが大切なのです。「食べきれない食糧は買わない」「中途半端に残った料理は捨てずに食べ切る」など、消費者ひとり一人でもできることは多いです。 

 

目標13〜17

13から17番目において、気候変動、海や陸の話まで出てくるため、消費者目線では少し想像がしづらいかもしれません。しかしこうした環境への課題も、一人ひとりが安心して暮らせるように深く理解する必要があります。 
たとえば14番目の”海の豊かさを守ろう”では、「海をきれいにして、限りある海の資源を持続可能な形で利用していこう」としています。世界の海には年間800万トンのプラスチックごみが流れでており、現状が続くと2050年には海の中の魚の量よりも多くなると言われています。 
海がプラスチックゴミであふれていると、生態系の変化、環境や漁業の衰退なども引き起こしてしまいます。海の豊かさを守ることは、持続可能な地球環境保護、地域経済のプラス効果へとつながるのです。


 

ターゲットと指標

SDGs17の目標には、それぞれターゲットや指標(SDG指標)が定められています。ターゲットとは17の目標を細分化したもの、指標はその細分化した目標の”進捗度を測定”するものです。 
SDGs17目標すべてを合わせるとターゲットは169個・指標は232個ですが、目標に対してそれぞれ数は異なります。たとえば目標1の「貧困をなくそう」では世界中のあらゆる貧困の解決を改善するために、5つのターゲットが定められています。 
ターゲットには「2030年までに」「1日1.25ドル未満で生活する人びと」へ「十分な保護を達成する」など”いつまでに誰をどのようにするのか”と具体的に示されています。 
さらにターゲットの一つ目「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」には、国際的な貧困ラインを下回って生活している人口の割合といった指標があります。指標は、わかりやすく例えると「この数値を減少するためにがんばりましょう」という意味です。 
総務省ウェブサイトで確認できますので、ぜひ参照してみてください。 
>>SDGグローバル指標

 

 

2.自分にできるSDGs

ここまでのSDGsの具体性や17の目標を知っていくなかで「SDGsやサステナブルに関わることをしてみたい」と思われた方もいるかもしれません。しかし世界をよくするためと言っても、話が大きすぎて何から初めていいのかイメージしづらいですよね。 
SDGsは17の目標と169のターゲットがあるため少し複雑に見えますが、すべてに参加する必要はありません。 

「シャワーなどで、水を出しっぱなしにしない」 
「買い物のときにマイバッグを使用し、レジ袋は断る」 
「認証マーク※を目印に買い物をする」 
※認証マーク・・・海のエコラベル「MSC認証」、養殖水産物のエコラベル「ASC認証」、環境にやさしい森林認証制度「FSC認証」、認証パーム油「RSPO認証」など 

このように普段の生活でできることも多いです。 
力をいれず、簡単なことから始めてみましょう。

 

アクションガイドで気軽に参加しよう

また意識して行動するのが難しいと感じた場合は、国際連合広報センターが提唱している「ナマケモノにもできるアクションガイド」を参照するのもおすすめです。 
レベルごとにSDGsの取り組みが書かれており、初めての方でも続けやすいでしょう。

 

 アクションガイド例

 レベル1:ソファに寝ていてもできること 
  こまめに電気を消す、SDGsに関する記事をSNSでシェア

 レベル2:家にいてもできること 
  簡易包装の商品を買う、肉や魚の消費を減らす

 レベル3:家の外でできること 
  買い物は地元でする、詰め替え可能な商品を購入する、など 
 

>>アクションガイド(国際連合広報センター)

 
 
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