寄付したお金ってどうなるの?NPO法人の寄付金の使い道Vol.1 子ども編
コンビニやスーパーのレジ横にある募金箱、新聞やテレビなどで紹介される募金活動など。いざ募金活動を始めようと思っても「寄付したお金がどんなことに活用されていのか」疑問を抱く方は少なくないでしょう。
基本的に募金や寄付は「善意」でお金を出すこと。 きちんとした形で有効に使ってもらいたいのが、支援者の”心の奥底”の本音だと思います。
そこで今回のモノドネは、NPOや支援団体の寄付金の使い道を「モノドネ提携団体の事例」ごとに紹介します。
本内容を読むメリットは以下の3つです。
✓自分が関心ある問題の理解
✓団体・組織の透明性の認知
✓行政または企業・他団体など、提携先の把握
ぜひ支援団体の選定に役立ててくださいね。
寄付金はどのように使われている?
募金箱や募金イベントで集まったお金の使い道は、「義援金」と「活動資金」の2種類に分けられます。
義援金
寄付に関心を持つ方なら「義援金」という言葉を一度は耳にしたこともあるでしょう。
義援金とは「被災地もしくは被災者に直接いき届くお金」を言います。被災地や被災地にお金を届けるのは政府・地方自治体・NPOとなります。
政府 | 政治をおこなう場所。日本では、内閣および内閣の統轄(とうかつ)する行政機構にあたる。 |
地方自治体 | 各都道府県または市区町村を統括する行政機関。 端的に「地域をよくしようとする組織」のことで、市役所・区役所もそのひとつ。 |
NPO | 非営利組織。同じ志をもった者が集まり、国や地域が抱える問題解決のために取り組む。 >>NPOを詳しくみる(https://monodone.com/article/22) |
また集まった寄付金の配分は、各都道府県や市区町村にておこなわれる「義援金配分割合決定委員会」で決定します。
たとえば、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」。東北地方の多くのひとや建物を奪った、誰もが知る大きな大災害ですね。この東日本大震災では発生から2021年までに集まった寄付金は、およそ「7,000億円以上」と言われています。
そのうち地方自治体(地方公共団体)には2万1802件、延べ「38億円」の義援金が集まりました。義援金配分割合決定委員会を通じ、被災地(岩手県・宮城県・福島県)と被災者のもとに届けられています。
日本政府が発表(平成26年度) >>https://www.cao.go.jp/gienkin/pdf/h_houkoku_20210316.pdf
活動資金
寄付金の使い道のもうひとつが「活動資金」です。
この活動資金とは、NPOや公益財団など「支援団体の活動費」にあたります。非営利目的のボランティア組織とはいえ、国や地域が抱える問題解決への取り組みには当然ながら「活動費」「人件費」「広報」などが必要です。
支援団体ごとで活動内容や用途は大きく異なりますが、基本的にはどの組織も「苦悩を抱える人・地域」のために使われます。
一例として、被災者または生活困窮者に食料・毛布・生活用品などの「物品」を届ける取り組みがあります。
生活困窮者(せいかつ こんきゅうしゃ) 生活に困っている人のこと。おもに収入や資産、貧困が原因の場合に使われ る。 |
物品を送ることを「物資」ともいい、この物資は「支援団体の一任のもと」におこなわれます。なかには品物で支援できる団体も存在します。
物資するための募金・寄付は「使い道が明確」というのも大きな利点でしょう。次に紹介しますが、使い道は物資だけでなく、学習支援、シェルターの運営、セミナーの開催、相談などさまざまな取り組みがあります。
✓ここまでのおさらい
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使い道の全体像を理解いただいたところで、具体的な取り組みを見ていきます。
今回モノドネでは子ども・女性・福祉・災害・動物の5つの取り組みに焦点をあて、数回に分けてご紹介していきます。まずは興味関心のあるテーマから一読ください。
第一回目として、子ども(教育・引きこもり)の問題への取り組み、使い道を詳しく見ていきます。
子ども(教育・ひきこもり)の課題
少子高齢化が進む日本ですが、子どもに関する社会問題はまだまだ多く実在します。
離婚または事故で片親を無くし貧困に悩む家庭の子どもは、学校にいけないどころか勉強にも専念できません。社会への参加に不安を持つ引きこもりやニートたちは、 一人ではどうしてよいのか分からず命を絶つ若者もいます。
また海外でも、日本とは異なるカタチの「深刻な問題」を抱えます。 反政府組織によって誘拐された過去のある元子ども兵士は、大人になっても読み書きができません。読み書きができなければ、就労できる場所が小さく限定されます。
アジア諸国では路上で生活する子ども、いわゆる「ストリートチルドレン」も多く、「汚い」「不潔」などと差別を受けているのが現状です。1日1食で生活する子どももいます。
こうした次世代の若者たちに対する支援は、今後の世の中を作るうえで欠かせない活動となります。
子どもの課題に取り組む団体の「寄付金の用途」
- 一般財団法人「あしなが育英会」
- 認定NPO法人「侍学園スクオーラ・今人」
- 認定NPO法人「テラ・ルネッサンス」
運営の9割以上が寄付金で成り立つ「一般財団法人 あしなが育英会」
1993年に設立したあしなが育英会は、国内外の子どもたち・若者たちへの学習支援を軸とする民間非営利団体です。交通事故で家族を失った「岡崎信治氏」と「玉井義 臣氏(現あしなが育英会代表)」が設立していた”交通遺児育英会”があしながの前身 です。
病気・災害・自死などで両親を亡くし「心も経済的にもゆとりのない」子どもたち、親が障がいを持つなどの理由で苦しい家庭に育った子どもたちに対し、奨学金・教育で支えています。
\あしなが育英会の特徴/
・2021年8月時点で約8,000人以上を奨学生として支援
・過去50年間の活動を積み重ね、支援した遺児学生は11万人以上
・NHK・TBSなど、数多くのメディア出演実績あり
>>あしなが育英会の紹介ページ(https://monodone.com/detail/17/)
社会参加意欲低下の若者にアプローチ「認定NPO法人 侍学園スクオーラ・今人」
2004年に設立した侍学園スクオーラ・今人は、ひきこもりやニートなどの社会参加意欲の薄れた若者がひとりでも多く自立できるよう、就労体験やセミナーなどで支援を 続ける非営利団体です。
年々、社会の変化とともに生きづらさを感じる若者が増えています。2020年に拡大した新型コロナウイルス感染もその原因のひとつと言えるでしょう。また、ここ数年で多くの人が自ら命を絶っているのも事実です。
侍学園スクオーラ・今人は、こうした若者を心のうちからケアすると共に、社会復帰できるよう自立をサポートします。「働いても続かない」「働くのが怖い」そんな苦悩を学生や若者らと共存し、あくまでも若者たちが”自分ペース”で一歩ずつ進む過程をあと押しします。
\侍学園スクオーラ・今人の特徴/
・卒業時の就労率は100%(就労87%、進学13%)
・福祉・教育・保険・医療・雇用など、さまざまな機関との繋がりをもつ
・団体代表の「長岡秀貴氏」もみずから複数の書籍を出版する
>>あしなが育英会の紹介ページ(https://monodone.com/detail/18/)
元子ども兵士を職業訓練や心のケアで救う「認定NPO法人 テラ・ルネッサンス」
2001年より発足したテラ・ルネッサンスは、日本国内のみならず、海外の元子ども兵だった若者の社会復帰支援、地雷撤去活動支援プロジェクトなども執り行う国際NGOです。
NGO : 端的に「海外の問題に取り組む団体・組織」を指す。 国連がさまざま協議を繰り返すうちに「非政府組織(NGO)と民間組織(NPO)の区別が必要だろう」という結論に至った。 https://monodone.com/article/22 |
アジア、アフリカ、中東、中南米などの紛争地域では、現在でも25万人以上の子ども兵がいると言われています。過去に子ども兵を経験した若者・大人を含めれば、その割合は計りしれません。子ども兵となる理由はおもに2つです。自ら志願するものと、反政府組織に誘拐されて兵士になるものです。
どちらにしても、元子ども兵の大人たちは識字がほぼ皆無です。日本に例えるなら「あいうえお」すらかけない大人もいます。こうした若者や大人たちに向け、テラ・ルネッサンスは識字教育やその後の職業訓練、兵士の期間に負った深い”こころのキズ”のケアで、ひとり一人と向き合います。
\テラ・ルネッサンスの特徴/
・ウクライナ・コンゴ危機の緊急支援プロジェクトで、1,150名の支援者より「4,573万円」の寄付金を集める
・カンボジア、コンゴ、ブルンジ、ラオス、ウクライナなど、多国にわたる支援活動
・金銭の寄付だけでなく、商品の購入・書き損じハガキでの支援も可能
子ども問題に支援する団体・使い道まとめ
子どもたちの問題に関わる寄付金の使い道をおさらいです。
✓子ども編で紹介した団体
・一般財団法人「あしなが育英会」
・認定NPO法人「侍学園スクオーラ・今人」
・認定NPO法人「テラ・ルネッサンス」
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まとめ
以上、子どもに関する課題、それに取り組む団体の活動・寄付金の使い道をまとめてきました。
次回の記事では「女性(女の子・ジェンダー)」、「福祉(障がい者・高齢者)」の2つを中心にご紹介します。
モノドネでは、あなたの不用品を寄付金に変えることができる新しい仕組みです。
もう使わないけど捨てるにはもったいない。
そういったお品を寄付金に変えませんか?
手続きは3ステップ
-
寄付したい団体を選ぶ
モノドネ掲載団体の中から、あなたが応援したい活動団体を選びます。
-
申し込みをする
申し込みフォームに必要事項を入力し、完了メールを受け取る。
-
寄付品を発送する。
メールに記載された発送先へお品を発送する。
※買取王国系列店舗への持ち込みも可能です(一部対象外店舗あり)。
発送されたお品を専任スタッフが査定し、その査定額全額があなたの選んだ活動団体への寄付金になります。
査定額はメールにてお知らせします。
選んだ活動団体が寄付金控除対象団体であれば、寄付金控除を受けられます。
お品はそれを必要とする次の誰かにお繋ぎし、リユース・リサイクルされます
あなたにとっての不用品を、モノドネで社会に役立つお品に変えませんか?