海外支援に取り組む団体のお仕事って?どんな活動をしているの?その取り組みをご紹介します。
新型コロナウイルス感染(COVID‑19)、ロシア対ウクライナの戦争。
昨今は、こうした世界情勢をきっかけに苦しむ人びとの報道やニュースがあとを立ちません。また目立つような問題だけでなく、世界には貧困、女性問題、災害など、解決しなければならない課題も数多く存在します。
「たいへんそうだな」
「役に立ちたいな」
テレビや新聞をご覧になっては、自分にも何かできることはないか考える方も少なくないと思います。どんな寄付をするにしても、まずは世界が抱える問題とその取り組みを深く理解することが第一歩です。私たちが世界の現状を正しく理解をすれば、今どんなことに支援すれば世の中のためになるのかが見えてくるはずです。
そこで本記事では、海外で起きている社会問題とその取り組み事例にあわせ、海外支援に活発に目を向けるNPO法人を紹介したいと思います。
「海外支援したいけど、どうしていいのかわからず一人では何もできなかった」
こうした方も、ぜひ一読して海外支援参画のきっかけに繋げてみてください。
1.海外支援をなぜするのか?
なぜ海外支援を行うのか、ここでは日本の海外支援について行政や団体が海外支援を行う理由と日本の海外支援について解説します。
海外支援をなぜするのか?
途上国を支援することは、途上国のためでもあり日本のためにもなります。
環境問題を例にあげてみると、環境の悪化はその国だけでなく、周辺の国へ、そして全世界へ悪影響を与えます。発展途上国の環境問題に日本が協力するということは、日本の環境を守ることにもなるのです。
また食料や資源の多くを海外からの輸入に頼っている日本にとって、支援を通じて途上国の発展を手伝い、世界の安定と平和に寄与することは日本の国益にもつながります。
日本の海外支援について
ODAという言葉を聞いたことのある方も多いと思います。
ODAとは発展途上国に対して行う協力の一つで、政府開発援助のことをいいます。
このODAには2つの仕組みがあり、一つは国連などの国際機関を通じて世界の国々と一緒に開発協力を行う多国間協力です。そしてもう一つは二国間協力といい、日本が相手の国に直接支援を行うものです。
日本のODAは1954年に、アジアや太平洋地域の国々の経済や社会の発展を支援するコロンボ・プランに参加したことから始まりました。
これ以降、日本がODAで支援してきた国や地域は190にものぼり、最近では新型コロナウィルス対策をはじめ質の高いインフラ整備や教育、女性の活躍、防災などさまざまな分野でODAを行っています。
参考:外務省|ODA(政府開発援助)
2.世界で起きている社会問題
新型コロナやウクライナ侵攻についてはお伝えするまでもありませんが、世界にはNPO法人が目を向ける社会問題がたくさんあります。今回モノドネでは、下記3つの問題について詳しくまとめました。
1. 貧困
2. 女性
3. 子ども
問題を3つに分けていますが、実際にはすべて「貧困」と深い関わりをもちます。
貧困に関する問題
世界中には貧しさで生きていけない人たちが約6億8500万人いると言われています。
これは全人口のおよそ10人に1人の計算です。
貧困には「相対的貧困」と「絶対的貧困」の2種類が存在します。
相対的貧困は「国の生活水準を基準とした貧困層」のことで、日本を含む先進国に多く見られます。
対して、著しく貧しい生活を送る貧困層を「絶対的貧困」と呼びます。
一つの基準としては、1日1.90米ドル未満の生活を余儀なくされる方々です。なかでも絶対的貧困者が多くみられるのは、サハラ以南のアフリカで、全世界の60%以上を占めています。
常に死と隣り合わせの貧困として「絶対的貧困」は大きな社会問題として認知されてきました。
「美味しいご飯を食べて、お風呂に入って、安心して眠る」私たちの不自由ない生活からは、とても想像もできない状況です。
女性に関する問題
世界や日本に限らず、女性に関わる問題はまだまだ認知されていない部分も多いです。
日本の場合ですとDV・虐待、シングルマザーの低所得などが有名ですが、海外においては「女子による労働」が数多く取り上げられています。
「男性が働き、女性が家事をする」
何十年も前から全世界共通で言われてきた習慣ですが、先進国ではなくなりつつあります。
私たちが住む日本でも「母親が子育てをする」という習慣はあっても、「女性なんだから家事をやれ」という人は少なくなってきましたよね。
しかしコンゴやアフリカなどの貧困層が多い「途上国」は別です。
「女性が家事をおこなう」といった考え方が根強く残っているのが事実なんですね。
また一口に家事といっても、日本を含む先進国の事情とは大きく異なります。家事を担当するのは「女の子」も多く、なかには10歳も満たない子どももいます。
ヨーロッパや北米、中南米やカリブ海諸国以外では、女の子の初等教育レベルの不就学率は男の子の1.2倍以上です。女の子というだけで「学ぶ権利」を奪われています。
その背景は、やはり家事労働の負担といえるでしょう。
ちなみに家事には「弟や妹の世話する」といった安易なものだけでなく、料理、皿洗い、水くみなどさまざまです。
子どもに関する問題
これまで貧困・女性にも関わりますが、寄付先を探すひとに多く見られるのが「子どもたちを支援したい」という想いです。
本来、子どもというのは、学校で勉強をしたり、みんなでワイワイ遊んだり、塾やスポーツなどの習い事に励む年ごろですよね。しかし先進国と途上国では子どもに対しての格差も大きく見られ、貧しい国の子どもにはそんな時間はありません。
たとえば、ある子どもは親や兄弟を養うために兵士になります。貧困に苦しむ子どもたちは、最低限の衣食住が確保されると期待して入隊します。なかでも失業率が高い地域では就職先の候補にせざるをえません。
また家を失い、道ばたで暮らす子どもたちも珍しくありません。いわゆるストリートチルドレンです。ストリートチルドレンは本当に過酷な人生が待っています。毎日ゴミをあさっては、人から「くさい」「きたない」と言われ続け、当然ながら病気になっても治療はできません。
さらに大人になっても読み書きができません。 彼らはホームレスを続けるしかないのです。
一度これらの問題を息子さん・娘さん、またはお孫さんで「もし同じ状況だったら?」と想像してみてください。
途上国のなかでも著しく貧しい国の子どもたちが「いかに自由を奪われた生活」をしているのか理解できると思います。
3.海外支援の取り組み事例
貧困・女性(女の子)・子どもに関する問題を取り上げましたが、こうした社会問題の解決をすこしでも促進するために、団体から多岐に渡って支援活動が行われているのも事実です。ここでは、その実際の取り組み事例について具体的に見ていきましょう。
貧困支援
まずは「貧困」に関する支援です。
フェアトレード活動
フェアトレード活動とは「途上国の原料や製品を適正な値段で継続的に取引することで、その国の弱
い立場におかれる生産者たちを支援できる」仕組みです。フェアトレード(Fair Trade)は、”フェア”な”トレード”つまり「公正な取引」を意味します。
フェアトレード製品ではコーヒーや、チョコレートがよく知られていますが認証ラベル・マークのついた製品を消費者が購入することで、美味しい飲み物や食べ物を作ってくれた生産者にきちんとした対価が支払われ、生活の支えに繋がっているのです。
井戸、トイレ建設
井戸の設置、トイレ建設も支援活動の一つです。
アフリカやアジアなど途上国の一部の村では、衛生的な水が手に入らないことは珍しくありません。
また同様に清潔で安全なトイレの設置もとても少なく、不衛生な環境の中、感染症などで命を落とすこともあります。
井戸の設置、トイレの建設は衛生的で安全な生活を提供し、また屋外で排泄をすることによる土や空気、川の汚染防止も期待できます。
農業用水設備の整備
農業用水設備の整備は、途上国の農業を発展させる上でも重要な役割です。
天水や雨水などに依存する農業では、作付面積(田畑に作物を植え付けた面積)が制限され、天候変化にともなう生産リスクが増加します。たとえばアフリカの農業のほとんどは雨頼みです。アフリカや中東などの地域は1年を通してほとんど「砂漠気候」に位置するため、農作物を育てられる時期が数ヶ月しかありません。ソーラ・手押し式ポンプなどを設置し、下水や廃水を再利用する設備を行うことで、自然降雨を頼りにする途上国の農業を支えています。
就労支援
いま世界では失業者数が増加傾向にあります。中でも若者の失業率の高さ、不安定な雇用は深刻な問題として取り上げられています。また新興市場国や開発途上国では、若者(15歳〜24歳)の約5人に1人が、就労も就学もしていない状況です。
>>IMFブログ2018
途上国の人々は家族を支えるために少しでも就労を求めますが、その機会さえ得られない状況の人もいます。
団体の就労支援としては、途上国における主要産業でもある「農業」「漁業」「畜産」に必要な技術研修や、PCや縫製などの専門スキル習得、大工や美容といった、その国と地域で必要としている技術の「職業訓練」を提供します。
また幼い子どもがいる家族なら、就労機会を与えることで子どもが働かずに学校にいくこともできます。
マイクロファイナンス
マイクロファイナンスとは、貧困層または低所得層を対象に「貧困緩和」を目的として行われる金融
サービスのことです。あくまでも「生活費」ではなく「事業費」として融資するのが特徴です。
Microfinance Barometer 2019によれば、マイクロファイナンス機関の利用者は、2018年で1億3990 万人と推定されています。低所得者の事業運営をサポートすることで、経済的な自立、貧困脱却に期待できます。
女性(女の子)支援
続いて「女性」に関する支援です。
母子健康改善支援
母子健康改善支援は「母親とその子どもの健康を継続的に守るための、さまざまな施策や取り組み」を言います。南アフリカや南アジアなどの途上国では、母子保健の取り組みが著しく遅れています。
JICA(国際協力機構)の資料によると、毎年約29万もの女性が「出産後の出血」「危険な人工妊娠中絶」などを原因に命を落としています。さらに子どもに関しては「5秒に1人」が5歳まで生きられない状況です。
国際協力団体では、母子手帳の普及、貧困層の国民健康保険加入を促進、病院と保健所が一丸となったサービス提供の促進といった保険分野の取り組みから、安全な水の提供、インフラ設備(道路や橋)などの間接的な活動も行われています。多岐に渡る取り組みで包囲的に支援することで、一人でも多くの母子に希望の光を与えています。
>>JICA
早すぎる結婚の防止
「早すぎる結婚」日本ではあまり聞きなれない言葉ですが、途上国では10代で結婚させられる女性が後を経ちません。じつに3人に1人が18歳未満で結婚しています。大人の都合、生活のため、伝統や慣習、法律が執行されないなど、さまざまな理由が挙げられます。早すぎる結婚は、母子の生死にも関わる「妊娠」や「出産」にも繋がります。負の連鎖を巻き起こす早婚は、周囲の大人も正しく理解していない状態なのです。
具体的な支援活動として、強制結婚をなくすための啓発活動、作物の生産による経済活動などが挙げられます。また貧困でも紹介した「フェアトレード」を広める活動も、経済効果を向上させる一つの取り組みと言えます。
また強制結婚で傷ついた女の子の心をケアするための「カウンセリング」も欠かせない活動です。
暴力被害を受けた女の子のケア
DVや虐待などの暴力被害は、日本以外の国でも問題視されています。とくに女の子は、家庭や学校などにおいて暴力の対象になりがちです。
自らの権利を実現できる人生を歩めるよう、被害を受けた女の子(女性)が適切な裁判を受けるためのサポート、心の傷を癒すための心理カウンセリングなどで支援します。また早婚と同様に、学校やコミュニティの場での、ジェンダー(性差別)に基づく暴力の啓発活動・予防促進キャンペーンも重要な取り組みです。
職業支援
途上国の大都市から離れた地域・農村部では、賃金が発生するような仕事はわずかしかありません。
しかも、そのほとんどは肉体労働で、子育て中などの女性が働けるような仕事はありません。女性は労働市場でも差別されがちで、経済的自立を果たすことが困難な状態なのです。
一方で、各団体から途上国の女性に対するさまざまな支援が行われています。たとえば、子育て中で働き手がいない家庭の働く意欲がある女性が所得を得られるように職場・トレーニングセンターを設置したり、いつでも仕事を始められるよう「ミシン技術の向上」などに取り組んだりしています。
中でも「縫製、美容、小売」などは雇用ニーズも高く、若い女性から人気のある仕事です。職業訓練や就業支援を通じ、安定して職につけるように継続的な支援で後押しします。
子ども支援
最後は「子ども」に関する支援です。
元子ども兵社会復帰支援
アフリカ東部に位置するウガンダでは、1980年代後半から内戦が始まりました。そして内戦中には、軍による子どもの誘拐が多発。約20年以上も繰り広げられてきました。男の子は「弾よけ」「重い荷物の運び役」などとして扱われ、女の子に対しては「兵士と強制結婚」「性的な虐待」の被害を受けます。子どもたちは身体・精神ともに深い傷を負い、また幼い頃に誘拐されたことで「基本的な教育の欠如」が見られ、仕事に就くこともできません。
支援団体では、こうした元子ども兵の社会復帰支援として、数年間に渡るプログラム・授業にて技術を習得したり、周囲の人たちと良好な関係性を築きながら暮らせるように教育支援を行ったりしています。こうした識字教育や職業訓練などの支援を受け、自分の店を持ち、仕事を続けている人も多いです。
チャイルドスポンサー
チャイルドスポンサーとは、アジア・アフリカ・中南米といった貧困層の多い地域の子どもたちに「医療」「教育」「安全な水」などを届け、生活や生計の向上を計るための取り組みです。
「1日働いても数十円」「今、その時の食事をするのがやっと」「弟の世話のために、学校をやめた」途上国には、こうした恵まれない子どもたちが数多く暮らします。そこで支援者が団体に毎月「定額寄付」をおこない、その寄付金で恵まれない子どもたちを継続的に支援します。集まった支援金は、子どもたちの環境改善を行うための長期的な支援活動に充てられます。ZOZOTOWN前社長の前澤友作さんやプロゴルファーの東尾理子さんなど、数多くの著名人も賛同しています。
またチャイルドスポンサーは、支援者が手紙やプレゼントを通じて「子どもたちと交流できる」のも特徴の一つと言えます。
図書館建設
途上国の一部農村地区などでは、学校図書館や図書サービスが1つもありません。図書は学びの可能性を広めるのに重要な役目を果たします。実際に「本が読みたい」という子どもたちも多く、これまで支援団体がさまざまな取り組みをおこなってきました。具体的な支援として、学校内の図書館建設、図書の寄付、パソコンの設置、ソーラーパネル(電気用)などがあげられます。また教員の研修、子どもにやさしい学習環境を実施する取り組みもみられます。
子どもたちが本を手にし、知識を増やすことは、彼らが自らの未来を描くことに繋がっていきます。
児童労働
児童労働とは「子どもの教育機会、成長を阻害する労働のこと」です。
世界には「賃金の有無」に関わらず、さまざまな事情から働かざるを得ない子どもたちが数多くいます。
ユニセフによれば、労働に従事する5〜17歳の子どもは、2020年時点で約1億6000万人(女の子が約40%、男の子が約60%)です。世界の子どもの約10人に1人に相当します。
児童労働を無くすための支援は、親や児童の雇用者へ子どもの権利を知ってもらう講習会、住民や村のリーダー、地域の行政関係者と連携して子どもの就学を住民が当たり前と考え継続できる仕組みづくり、農家が児童労働に頼らないための農園経営や栽培技術の研修など、子どもを取り巻く環境への働きと、子ども自身への直接的な支援である、教育の場の提供、子どもの権利を教えるなど、多面的に行われています。
さらに支援が終わった後も、団体と行政機関を連携して「地域住民たちが主体となり、継続的に生活環境を改善できるよう」後押しもおこなっています。
就学・教育支援
一部の国と地域の子どもたちは、学ぶために必要な「環境」が整っていません。その理由の多くは家庭の都合、戦争や紛争などで学校に通えないことです。世界では、約6000万人の子どもたちが教育を受けられていない状態です。就学や通学する子どもの数は、10年前と比較すれば1億6000万以上増加したとされていますが、まだまだ子どもの就業・教育に関する課題は数多いです。
就学・教育の促進を図るために、まず「教育の質を高める環境を整える」ことが求められます。具体例な活動の一つとして、さまざまな理由から学校に通えない子どもたちに対し、質の高い先生を集めて支援する仕組みづくりが行われました。
途上国の一部地域では、遠隔地(遠く離れた場所)の理由から「赴任を嫌がる教師が多い」といった問題を抱えています。そこで、教員住宅を充実させ、赴任希望者を増加させました。
先生の質が向上したことにより、開始から約18年間で就業率は90%まで改善。大学進学を果たし、夢に向かって走る生徒も出始めているのです。
また、その他の活動では、女性の早婚リスクや教育の重要性の理解を広める「男女の教育格差における改善促進」、社会復帰するにあたって必要な読み書きや計算などの「基礎的な教育支援」などが挙げられます。
またこれまでに紹介した、チャイルドスポンサーシップ、図書館建設・トイレ・井戸や給水タンクの設置も、子どもたちが安心して教育を受けるためにも欠かせない取り組みの一つと言えます。
4.海外支援にも取り組む「NPO法人(NGO)」
国内のみならず海外支援にも取り組むNPO団体を3つご紹介します。
認定NPO法人テラ・ルネッサンス
団体名称に「よみがえる」「蘇生する」という意味が込められたテラ・ルネッサンスは、すべての生命が安心して生活できる社会を目的に発足した国際NGOです。紛争の多いコンゴやアフリカなどの国ぐにに対しては、職業訓練や物資供与の活動で支援。また過去に悪魔の兵器とも呼ばれる地雷が大量に埋め込まれていたカンボジアでは、現在の撤去後の土地で生活する貧困層家庭がより快適に生活できるよう、「農業・家畜の飼育」などのサポートで現地の人に笑顔を届けます。
認定NPO法人テラ・ルネッサンスを詳しくみる(https://monodone.com/detail/25/)
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
日本だけでなく途上国の貧困や女性問題にも目を向ける「プラン・インターナショナル・ジャパン」 は、1983年に設立された国際NGOです。「女の子だから」という理由だけで差別・偏見から自由を奪われてきた女の子を守るガールズプロジェクト、紛争と難民・弱者・障害などのグローバルプロジェクト、さらには自然災害や新型コロナウイルスといった緊急課題まで幅広く支援をおこないます。
公益財団法人プランインターナショナルを詳しくみる(https://monodone.com/detail/22/)
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン
1996年に設立し、2021年には創立25周年を迎えたピースウィンズ・ジャパン。紛争や貧困などの人為的な要因に重きをおく日本初のNGOです。発災直後のレスキュー活動から医療・物資・避難所運営支援などを中心とする「空飛ぶ創作医療団”ARROWS”」、新型コロナウイルス感染予防支援・クラスター発生施設への医療チーム派遣などで支援を続けてきました。また広島県を拠点とする保護犬事業(ピースワンコプロジェクト)、地域の伝統工芸を広める活動など、国内の問題も併用して取り組みます。
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンを詳しくみる(https://monodone.com/article/51)
5.海外支援に携わる働き方
海外支援に携わる仕事は、現地に足を運ぶものだけでなく、国内でもできる仕事が数多くあります。その一部を見ていきましょう。
国際機関
国際機関は、テロや感染症、地球環境問題など、世界的な問題に取り組む機関のことです。国際機関の中でも代表的なのが「国連」で、国連を中心に、さまざまな組織や機関があります。
国連で働く方法としては、欠員募集に応募するほか、JPO派遣制度を利用したり、YPP試験を受験する方法などが挙げられます。
政府系機関
政府系機関は、外務省、JICA、JBICが挙げられます。
外務省は、国と国の架け橋のような役割があり、平和で豊かな国際社会や経済発展のために尽力している機関です。
JICAは、開発途上国の支援を行う機関を指します。JICAの事業内容は、大学や民間企業、地方自治体と連携をとって行う政策実現や、開発途上国での現場仕事など、多岐にわたります。
JBICは、国際協力銀行のことで、日本の政策金融機関として、日本と世界の経済が発展するような事業を行う機関です。
具体的には、海外での資源開発、産業の維持・工場、インフラ開発、地球温暖化のための環境保全活動などが挙げられます。
国際協力NGO
国際協力NGOは、国際協力を行うための非政府組織です。
国際協力NGOは、プロジェクトを実施するために現地に足を運ぶスタッフのほか、日本国内で総務、会計、広報、プロジェクトの企画立案、活動のための資金調達を行う働き方があります。
現地だけでなく、日本国内からも海外支援ができるのが国際協力NGOです。
国際協力NGO団体は数多くあり、団体によってプロジェクト内容が異なります。
青年海外協力隊
青年海外協力隊は、JICAが実施するボランティア派遣制度です。これまで、約4万人ものボランティアを現地に派遣してきました。
120以上もの職種を募集しており、資格や専門知識を生かせるものから、経験不問なものまでさまざまです。20〜39歳までの方が応募でき、これまでの社会人経験で身につけたスキルを海外支援で生かせます。
企業
一般企業でも、海外支援に積極的に取り組む企業が多くあります。社会と経済のどちらも発展させる考えの「CSV事業」を行っている企業であれば、身近な問題から海外支援が必要な問題まで、企業で取り組むことができるでしょう。
また、開発コンサルタントは、政府から開発協力の要請を受けたら現地に足を運び、そこで必要とされる知識やスキルを提供する仕事です。国際機関ではなくても、企業の開発コンサルタントの仕事に就けば、海外支援に直接的に関われます。
6.どんなモノでも海外の人びとを助けられるの?
海外支援の取り組みなどについて理解いただけたと思いますが、実際どのようなモノで支援するのが一番の助けになるのか迷う方もいると思います。
支援のやり方は募金箱への寄付、インターネットを使った金銭・ポイント寄付、ボランティアやプロボノへの参加、物支援などさまざまですが、金銭を用いた寄付が最もおすすめです。金銭だとスムーズかつ目的のために柔軟に使用することができるためです。
たとえば、毎月数千円を寄付すれば、貧しい国の子どもは学校に行けるようになります。紙と鉛筆さえあれば、家事をせざるを得ない女の子たちでも未来に希望を持つことができます。
NPOによっては物で支援することもできます。ただし、海外の貧困地区に直接送ったりするのはやめましょう。NPOなどの法人を通してください。 貧しい国にとって「産業」は宝です。相手の事情を知らずにこちらの都合だけで送るのは産業を潰すのとおなじです。こうした行為は特に古着などで問題視されています。
もし物の寄付がよくわからない方は、買取査定のプロが集まる当モノドネ( https://monodone.com/)で要らないモノからの寄付も検討してみてください。ブランドや洋服をはじめ、カメラや金券なども寄付金に変えられます。
7.そのほか、海外支援でよくみる疑問
そのほか、海外支援でよくみる疑問を紹介します。
支援した国の子どもたちと交流できる?
支援後の子どもたちとの交流に興味があり、寄付される方もいると思います。NPOやNGOなどの支援団体によっては、子どもたちと葉書・手紙でのやりとりができる場合もあります。また安全が確保されている国(地区)であれば、ツアーなどを用いて子どもたちと触れ合うこともできるでしょう。
自分で支援したい国、地域は選べるの?
他国に対して、なんらかの思い入れのある場合、自分で支援したい国や地域が選べたら嬉しいですよね。国や地域の選択は、寄付金の受け入れ先の団体によります。こちらの提案で使い方を指定するなどは難しいことですが、各プロジェクトや対象国ごとに柔軟に寄付する団体は数多くあります。
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手続きは3ステップ
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査定額はメールにてお知らせします。
選んだ活動団体が寄付金控除対象団体であれば、寄付金控除を受けられます。
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