なぜ企業は寄付をするのか?その理由と社会的影響を解説!

なぜ企業は寄付をするのか?その理由と社会的影響を解説!


就職活動および転職活動するなかで「できれば社会貢献できる企業に入社したい!」「仕事とプライベートで社会貢献を両立させたい」と、就職先選びで悩んでいませんか。もし普段からボランティアに参加したり、寄付や募金されている場合は尚のことと思います。 
昨今では「企業による社会貢献活動」が注目をあびています。また「SDGs」や「CSR活動」など、社会貢献に関する言葉もニュースなどでよく見聞きするようになりました。とくに国連で採択されたSDGs目標(持続可能な開発目標)は、各企業が「社会貢献活動の重要性」を認知するきっかけに大きく影響したと考えられるでしょう。 

企業の社会貢献といってもボランティア活動の参加、社内での募金活動など、さまざまな種類や方法があります。その中でも、今回モノドネでは”企業の社会貢献活動の軸”ともいえる「寄付」について詳しくまとめたいと思います。 

「企業(法人)寄付って、寄付全体のどれくらいの規模なんだろう?」 
「寄付でいちばん社会貢献した企業は?あわせてランキング知りたい」 
「ふるさと納税も含めて、個人の寄付と法人の寄付って何が違うの?」 

社会貢献に関わる会社に就職・転職を考えているなら、企業の寄付が「”どれくらい”もしくは”どのように”社会に貢献しているのか」などの全体像は知っておくべきです。「企業の取り組み」や「寄付した(受けた)団体」も紹介していますので、ぜひご自身の価値観と照らし合わせながら読み進めていただければ幸いです。

 

 本内容で知れること

  • 日本における企業寄付の現状
  • 企業の寄付額ランキング
  • ふるさと納税を含む「法人寄付」と「個人寄付」の違い
  • 企業がおこなうCSRの取り組み
  • 企業が社会貢献するメリット
  • モノドネ掲載団体を支援する企業、など 
     

 

 

目次

  1. 企業による寄付の現状 
    ・企業寄付の推移と割合 
    ・企業寄付の種類 
    ・企業寄付の方法 
    ・企業版ふるさと納税と個人のふるさと納税の違い 
     
  2. 企業寄付額ランキング 
     
  3. 日本の企業における「社会貢献」とは? 
    ・企業の取り組み事例まとめ 
     
  4. モノドネ掲載団体を支援する企業の紹介 
     
  5. まとめ

 

 

 

1.企業による寄付の現状

企業による寄付は、年々大きな増加の動きを見せています。 
過去の企業寄付の推移から見ていきましょう。

 

企業寄付の推移と割合

日本ファンドレイジング協会が出版する「寄付白書2021」によると、日本における寄付市場は個人寄付で1兆2,126億円、法人寄付で6729億円。法人寄付の内訳としては、指定寄付金等が1,057億円、特定公益増進法人等への寄付が857億円、そのほかの寄付金が4,814億円です。

 

 ・指定寄付金・・・公益社団法人、公益財団法人その他公益を目的とする事業を行う法人又は団体に対する寄附金で、広く一般に募集され、かつ公益性及び緊急性が高いものとして、財務大臣が指定したもの 
>>国税庁ホームページを参照

 

 ・特定公益増進法人・・・公益法人等のうち、教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与する法人 
>>財務省ホームページを参照 

 

法人による寄付では、2009年の5,467億円から比較して約20%の増加が見られています。 

また、熊本地震が発生した2016年には、過去最高の「1兆1,229億円」もの企業寄付がおこなわれました。 
法人寄付の最新データは2019年となっており、2020年に発覚した世界的感染「新型コロナウイルス(COVID19)」が拡大する前の金額です。コロナ感染拡大後は「会社の規模に関わらず、多くの企業で社会貢献活動に取り組む姿勢が見られた」ため、法人寄付の規模はさらに大きくなっていると予測できます。 

日本の寄付には「個人寄付」「法人寄付」の他に「財団寄付」があり、企業寄付は全体の3割を占めています。 
しかし、この寄付額には、「ふるさと納税(個人・法人問わず)」も含まれており、個人寄付の1兆2,126億円のうちふるさと納税を除いた寄付額は5,401億円。対して法人寄付の6,729億円から企業版ふるさと納税を除いた寄付額は6,619億円となり、法人寄付が日本のいわゆる「寄付」の半分近くを支えていると言えます。

 

企業寄付の種類

一口に「企業の寄付」といっても、その種類や方法はさまざまです。 
企業寄付にどのような種類があるのか理解しておくことで、入社後に「自分ができる社会貢献」をより見つけやすくなるでしょう。 
企業寄付の種類は大きく下記3つに分けられます。 
なお、ここでの寄付は「金銭以外」も含みます。

 

  1. 金銭での寄付
  2. 物・サービスによる寄付
  3. 人による寄付(ボランティア) 
     

それぞれ一つずつ詳しく解説します。

 

金銭での寄付 
もっとも代表的な寄付は「お金による支援」です。会社の売上金の一部を、社会貢献団体やNPO法人などに寄付します。また売上金の寄付以外にも、社内への募金箱設置や社員の給料から天引きする寄付もあります。こちらは後述する寄付の方法で解説しています。 
 

物・サービスによる寄付 
自社製品の無償提供・技術や設備の提供など 
金銭以外にも、自社の製品やサービスを提供する、自社が持つ技術やノウハウを提供する、設備や施設を貸与するなどの方法があります。

  • 自社製品やサービスを無償提供(または安価で提供)
  • 技術やノウハウを無償提供
  • 設備や施設を貸与

・自社製品やサービスを無償提供(または安価で提供) 
自社の製品やサービスを、無償または安価で提供します。たとえば生活困窮者に向けた食品・生活用品の支援・定額の福祉サービスの提供、災害地域へ救援用品を提供するなどがあります。普段の生活と馴染みある製品・サービスで社会貢献できる企業なら、さらにやりがいを感じられるかもしれません。 

・技術やノウハウを無償提供 
自社が開発したプログラムやノウハウ、その技術を学校現場や地域住民などに提供します。たとえば学校の先生に向けた「キャリア育成プログラム」の無償提供、緊急事態宣言で経営ダメージを受けた旅館を対象にした「集客ノウハウ」の無償提供、などがあります。普段から人に説明したり教えるのが好きな方は、こうした技術やノウハウの提供をおこなう企業も選択肢に入れてみましょう。 

・設備や施設を貸与 
「設備」や「施設」を貸与して、地域に貢献するケースもあります。たとえばホール、広場、野球場、グラウンド、ライブラリなど「企業が所有する設備や施設」をオープンにすることで、地域の人たち・芸術・文化を盛り上げることができます。ほかにも子どもたちの職場体験会を開催するために、自社の工場や事務所などを貸し出すこともあります。


人による寄付(ボランティア) 
ボランティアを派遣して支援する事例も多いです。ボランティアとは「自分の意思で社会活動に参加すること」です。主なボランティア活動としては、被災地での復興支援、地域活動、まちづくり活動、スポーツ支援(指導者・イベント補佐)などがあげられます。従業員がボランティアに参加することで、より仕事に対して誇りを持つことや、責任感の向上が期待できます。またボランティアで得たスキルやノウハウが仕事に繋がる可能性があり、自社への貢献にも繋がります。 
向上心の強い方であれば、積極的にボランティア活動する企業も検討してみましょう。 
>>スキルを活かしたボランティア「プロボノ」とは?

 

企業寄付の方法

企業寄付の方法についても見ていきましょう。 
ここでは最もベーシックな「金銭での寄付」による方法を解説します。 

オフィスに募金箱を置く 
食堂、売店、休憩室などに募金箱を設置して、従業員に募金を促す方法です。会社員の方でしたら一度は見たことがあるのではないでしょうか。一般的に募金箱は、「企業」とNPO・NGOといった「慈善団体」と協力のもとに設置されます。募金箱設置で有名な団体だと「ユニセフ」があげられますが、ほかにも多くのNPO法人が募金箱設置の協力を呼びかけています。


企業寄付 
企業寄付は「経常利益の一部金額など」を社会貢献活動としてNPOに寄付する方法です。「経常利益」とは、企業が通常おこなう事業全体から経常的に得た利益です。基本的には年に一度まとまった金額で寄付する場合が多いです。


社内イベント開催での寄付 
社内イベントを開催し、募金箱を設置するなどして寄付を促す方法もあります。開催イベントは、提携する団体や企業により異なります。事例としては、フリーマーケット、チャリティコンサート、誕生祭、写真展などがあります。企業の公式サイトで活動実績を取り上げていますので、就職する際に一度目を通しておくのも良いでしょう。


従業員寄付 
従業員寄付は、従業員と企業どちらも社会貢献活動に取り組み「支援を拡大する」「企業内の連帯感を生み出す」ことを目的とした、共存型の寄付です。 もベーシックなのは、給料の一部から天引きして寄付する方法です。多くの団体が給料天引きプログラムを実施しています。


マッチングギフト 
昨今では「マッチングギフト」も盛んです。マッチングギフトとは「従業員寄付に企業が上乗せ(多くは同額)し、合わせて(マッチ)寄付する方法」です。欧米の企業でよくおこなわれている寄付のスタイルです。金額は数百円〜と少額で始められることから、日本でも採用する企業や、マッチングギフトに参加する従業員が増えてきました。 
また海外では「ボランティア参加型」のマッチングギフトもあります。金銭のみならず、人的にも社会貢献できるのが大きな特徴です。日本でもボランティア参加型の広がりに期待したいところですね。 
 

 

企業版ふるさと納税と個人のふるさと納税の違い

近年、寄付を通じた社会貢献の一つとして「ふるさと納税」が盛んです。ふるさと納税とは、お世話になった地域や故郷に、または応援したい自治体などに寄付できる制度です。寄付することで、返礼品の受け取りや税制優遇を得ることができます。中には、すでにふるさと納税で寄付された方もいるのではないでしょうか? 
じつはふるさと納税には「企業版」も存在します。企業版ふるさと納税制度は、2016年に内閣府によって創設されました。企業が寄付する場合、「何らかの形でNPOへ直接寄付する場合」と、この「ふるさと納税を用いた寄付」に大きく分けることができます。 

また企業版ふるさと納税は、個人のふるさと納税とは異なる点やメリットが存在します。 
現時点で深く理解する必要はありませんが、就職先でも率先して社会貢献活動に参加したい方は「なぜこれほど企業がふるさと納税で寄付するのか」、特徴やメリットを理解しておくことは大切です。 

企業版ふるさと納税の特徴

  • 返礼品はなし 
    個人だと地方自治体にふるさと納税するとお礼の品を受け取れるが、企業版にはない 
     
  • 寄付金額は10万円以上から 
    企業版ふるさと納税の下限は10万円と、企業側としても利用しやすい。なお個人版は下限なし。 
     
  • 企業が立地する自治体への寄付は対象外 
    本社が所在する地方公共団体などへの寄付は、ふるさと納税の制度上「対象外」となる。個人ならどこでも可 
     
  • 自己負担額は最小で寄付額の1割 
    企業版では寄付額の1割を自己負担とする。個人では2千円
 企業版個人版
自己負担寄付額の1割〜2千円(金額に関わらず)
最低寄付額10万円指定なし
返礼品なしあり 
※自治体により内容や条件は異なる
寄付先本社が立地する自治体以外 
(都道府県、市区町村)
指定なし

 

企業がふるさと納税する理由(メリット)

 

 企業のメリット

  • 企業のCSR活動PR、ブランドイメージの向上する
  • 国が採択した「SDGs(持続可能な開発目標)」へ貢献できる
  • 顧客・投資家などのファンを作り出せる
  • 最大9割の税額控除が受けられる
  • 新規ビジネスを生み出すきっかけになる
  • 従業員の寄付やボランティア参加は「セルフイメージ向上」が期待できる
  • 自治体や投資家にもメリットを与える
  • 企業と連携することで「信頼関係構築」が期待できる(自治体)
  • 「ESG投資」に注目する投資家も多く、社会貢献への取り組みは投資判断する「補強要素」と言える 
     

なお、個人のふるさと納税については以下の記事も合わせて一読ください。

 

 寄付に関する財務テクテクノロジー 
 >>寄付への参加が財テクに繋がるって本当?【ふるさと納税・投資・iDecoなど】 

 寄附金控除の流れ 
 >>寄附金控除のための確定申告手順  
 

 

 

2.企業寄付額ランキング

「最も社会に貢献している企業ってどこ?」  
「企業の寄付額ランキングって存在するの?」  

ここからは社会貢献活動への支出額が多い企業と、その企業が実際におこなっている取り組みについて紹介します。

 

三菱UFJフィナンシャル・グループ

東洋経済新報社のデータによると、2021年度に最も多く社会貢献活動への出資をおこなった企業は三菱UFJフィナンシャル・グループで、その支出額は92.7億円でした。

三菱UFJフィナンシャル・グループでは社会貢献の枠組みとして、「次世代育成・子ども支援」「環境保全」「金融経済教育」「文化の保全と伝承」「災害等、その他支援」の5つの優先領域を設定しています。

次世代育成・子ども支援では、返済義務のない給付型奨学金「あしながMUFG奨学基金」の設立や、子どもを支援する活動をおこなっている団体へ寄付しています。

またスポーツを通じた世代・地域交流イベントを開催するなど、全ての子どもの教育や暮らしなどを包括的に底上げする支援活動も推進しています。

金融グループならではの社会貢献活動としては、お金との前向きな付き合い方を模索する小学生向けプログラム「お金の力-VALUE-」や中高生向け「株の力」、大学生向け「株の力for大学生」などをおこなっています。

同グループでは継続して社会貢献活動をおこなうため、業務純益の1%を活用し社会に貢献できる仕組みをすでに構築しており、本業で稼げば稼ぐほど社会貢献活動に多く支出できる体制を整備しています。

 

三井不動産

三菱UFJフィナンシャル・グループに次いで、社会貢献活動に支出した金額が多かったのは三井不動産でした。

三井不動産では「地球環境」「地域社会」「文化・教育」「国際交流」の4つの分野を中心に、社会貢献活動に取り組んでおり、その支出額は87.1億円にのぼります。

同社がおこなう「&EARTH衣料支援プロジェクト」は、ららぽーとなどグループ内の商業施設で衣料品などを募り、途上国に寄付する取り組みであり、自社の資産を社会貢献の場として活用することでも、大きな注目を集めています。
 

ソニーグループ

三井不動産に続き、3番目に社会貢献活動に支出した金額が多かったのはソニーグループです。

ソニーグループでは「For the Next Generation」を社会貢献のスローガンにしています。

このスローガンのもと、ソニーグループでは製品・コンテンツ、テクノロジー、社員の力、パートナーシップを活用し、さまざまなグローバル課題の解決に貢献しています。

創業当時からの想いを引き継ぎ、強みである製品、コンテンツ、テクノロジーを用いてSTEAM(※)の領域において、あらゆる子どもたちの好奇心を育む教育プログラムをグローバルに展開しています。

※STEAM:Science/科学、Technology/技術、Engineering/工学、Art/芸術、Mathematics/数学の略語

また自社が開発した動物型ロボットAIBOを活用し、医療機関などで人の心の支えになったり、子どもたちにプログラミングの楽しさを知ってもらうための取り組みをおこなったりと、さまざまな視点から社会貢献活動に取り組んでいます。
 

 

3.日本の企業における「社会貢献」とは?

日本の企業が考える「社会貢献」とは一体どのようなものなのか、もう少し具体的に見ていきます。 
日本では江戸時代より「三方よし」の精神を大切にしてきました。「三方よし」とは、「売り手によし」「買い手によし」「世間によし」を略した言葉です。 
「商いは自らの利益のみならず、買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきだ※」、つまり「商売に関わるすべての者が良い結果に」という現代の経営にも必要とされる考え方です。 
※「三方よしを世界に広める会HP」より参照 

また近年、寄付市場でもよく知られる「CSR」も重要視されています。CSRとは”Corporate Social Responsibility”の頭文字を取ったもので、その意味は「企業の社会的責任」です。利益や収益の追求だけでなく「自社がどれだけ社会へ持続的に貢献できているか」「社会との繋がりを意識し、信頼関係を築けているか」など、社会的責任を計るための考え方です。 

たとえば企業もしくは社員自らのボランティア活動、環境活動、寄付活動、職場の働きやすさ向上(コンプライアンス)、顧客満足度の向上など、企業の本業の「延長線上」にあたる取り組みがあげられます。 
CSRの概念自体は新しいものではありませんが、2015年に国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」によって、多くの企業がCSRを再認識するようになりました。CSRとSDGsはそれぞれ意味は異なりますが、「持続可能な社会を目指す」という共通した考え方を持っています。つまり、SDGsへの取り組みに参加することで結果的にCSRの向上が期待できるのです。 

おもにSDGsでは、国が抱える「環境問題」「貧困問題」を解決するための目標が掲げられています。詳しくは「SDGsの目標とは?自分にできることって?」をご覧ください。 
 

 

企業の取り組み事例まとめ

そのほかの企業による社会貢献の取り組み事例を一覧でまとめました。

社名企業の取り組み事例
ソフトバンク・ショートタイムワーク(地域への支援) 
育児や介護・病気などが理由で勤務に制限がある方にむけて、場所や時間に縛られずに就業できる取り組み 

・モビリティサービス(シニア世代への支援) 
交通事業が抱える「運転手不足」や「路線維持」などの課題解決、自動運転バスの実用化を促進する取り組み
ファーストリテイリング・「服」を通じた社会貢献 
自社ブランド「ユニクロ」「ジーユー」「セオリー」「コントワー・デ・コトニエ」では、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)や公益社団法人ジョイセフなどの機関を通じて難民への寄贈、自立支援、救済衣料の提供をおこなっている。 

・教育支援・社会進出支援 
自社の従業員が講師をする「子どもたちに向けた出張授業」・職業体験の開催や、大学進学への奨学金プログラムを提供
セブン&アイ・ホールディングス・セブンの森づくり 
間伐材を木製募金箱や自社の商品パッケージとして活用し、木材を循環させていくことで「森林保全」と「地球温暖化防止」につなげる取り組み 

・災害支援のための店頭募金活動 
国内外で大規模な自然災害が発生した際には、迅速に「全国のセブンイレブン店舗に募金箱を設置(入れ替え)」して募金を呼びかけている
イオン・自社オリジナルのフェアトレード商品の取り扱い 
イオングループでフェアトレード商品を販売し、途上国における弱い立場におかれた生産者を支援する取り組み 

・幸せの黄色いレシート 
消費者がお買い物で受け取った黄色いレシートを支援したい団体のBOXに入れることで、合計金額の1%相当を団体に贈呈できる取り組み。2021年までに累計46億2,201万円が贈呈された
日本マクドナルドホールディングス・外国人クルーの採用 
マクドナルドでは、留学生を中心とした80以上の国のクルーが活躍。日本に暮らすひとすべてに、平等に働ける機会を提供している 

・マックアドベンチャー 
自社で販売するメニューの作り方などが学べる「職業体験プログラム」の実施 

・食育支援 
教材、支援事務局、手洗いチェッカーセットなどの貸出教具など、さまざまな形やネットワークを通じて「食にまつわる基本」が学べる機会を提供
ニトリホールディングス・北海道応援基金 
2005年に設立した「北海道応援基金」では、伝統や文化の継承・発展、環境保全活動といった「地域活性化」にまつわるさまざまな活動に助成している。2019年までに延べ1,200以上の団体の活動を支援した 

・被災地支援 
熊本地震が発生した際に、ニトリが販売する寝具類やタオルなどを被災地に寄贈した。また東日本大震災では、義援金約12億円を日本赤十字社と日本政府に寄付している
花王・タイ北部”FURUSATO”環境保全プロジェクト 
現在タイでは、急速な環境変化によって多発している「洪水」「山火事」に人びとが悩まされている。世界30の国と地域で農林開発や「環境保全活動に取り組む「公益財団法人オイスカ」とともに、森林活動と地域住民を支援する 

・花王社会起業塾 
「これからの新しい生活文化をつくる」をテーマとし、次世代の社会起業家を育成「エティック(特定非営利活動法人ETIC.)」と複数企業が連携しておこなう支援活動。花王のほかに、NECがオフィシャルパートナーとして参画
大和ハウス工業・大和ハウス 葉山の森 
森林・竹林整備活動、自然体験プログラム、散策路整備活動の3つのプロジェクトからなる、自然と人が共生する森林活用プロジェクト 

・障がい者アーティストへの支援 
障がい者アートを支援する団体とともに、障がいのあるアーティストが描いた作品を自社の工事現場などに掲示する活動。より多くの障がい者の社会参加を呼びかけるため、受賞作品のデザインコンペも実施された(ひとつ空のした 集まれいろんな笑顔)

各企業の社会貢献活動では、おもに自社のサービスや経験を生かした「環境」「福祉」「地域コミュニティ」に関する活動が多く見られます。ぜひご自身の価値観と合うものを探して就職先を選んだり、ボランティアや寄付に参加するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

 

 

4.モノドネ掲載団体を支援する企業の紹介

モノドネではさまざまな分野の団体を紹介しています。その中には企業から寄付、ボランティアなどの支援を受ける団体もあります。ここでは過去に寄付・寄贈された実績をもつ団体を紹介するとともに、支援の内容についてもご紹介したいと思います。

 

一般財団法人 あしなが育英会

一般財団法人あしなが育英会は、病気・災害・自死などで親を亡くした子どもたち、障害などの理由で働けない親の子どもたちに対し、奨学金、教育支援などでサポートする団体です。教育に関する情報を知るきっかけ、または機会にアクセスできない遺児家庭の子どもたちに「学び」と「成長」を与えます。あしなが育英会は国内遺児だけでなく、海外遺児への支援も積極的です。 

あしなが育英会には、毎月・年数回など継続的に寄付する個人は2万人以上。さらに一回の寄付者を合わせると、年間に3万以上の個人・企業・団体が寄付します。 

また学生募金の活動も盛んで、年2回行われる(コロナ禍は除く)あしなが学生募金のボランティアは年間延べ2万人。その街頭募金に募金する人の数はその数十倍にもおよびます。数多くの寄付者や企業による支援があり、国内外の遺児たちへの奨学金の継続につながっているのです。

  • 企業による支援一例 
    ・手続きのオンライン化によって削減された紙・事務コストを寄付する「デジタルファースト推進プロジェクト」の実施 
    ・手塚治虫原稿アートNFT「From the Fragments of Tezuka Osamu(手塚治虫のかけらたちより)」の売上げの一部を寄付 
    ・売り上げの一部を寄付 
    ・サロンで販売員または消費者が化粧品を購入し、貯まったポイントを換金して寄付 
    ・東日本復興支援チャリティで手作りされた「ブルーローズピンバッチ」を販売して収益金を寄付、など

 

一般財団法人 あしなが育英会に寄付した企業(継続含む)

 

 直近の法人寄付

  • 新生銀行グループ
  • 株式会社手塚プロダクション
  • JAしみず
  • ワミレスコスメティックス株式会社(20年以上継続)
  • 明治安田生命 
    ※あしながメディア「法人寄付」より  
     

 

認定NPO法人 抱樸

1988年、福岡県北九州市を拠点にスタートした「抱樸」は、生活困窮者・社会的孤立状態にある方を支援する認定NPO法人です。「ホームレスを生まない社会を創造する」という使命のもと、数々のネットワークを生かして「炊き出し」や「政府への政策提言」などの活動をおこないます。支援の対象は「子ども」から「大人」までとし、誰も取り残されない社会を目指します。 

具体的な活動として、路上生活する方を対象に「炊き出し」「お弁当や生活用品の配給」「パトロール」などの支援、困窮者の経済的困窮と社会的孤立両面を支援し自立に繋げる「自立支援センター」「住居施設」の運営、家庭の事情で学びたくても学べなかった子どもたちへの学習支援または家族の支援、地域に暮らすひとを始めとする子ども・若者・生活困窮者などに”居場所と出番のある場所”をつくる地域共生社会の創造プロジェクト「希望のまち」などがあります。

  • 企業による支援一例 
    ・店頭に募金箱を設置し、集まった寄付と同額を自社で上乗せして寄付(サンキュードラッグ) 
    ・チャリティコンサートを開催して「チケット収益」を団体に寄付(ひまわり) 
    ・ホームレス状態にあった方の葬儀の支援、活動資金の応援として寄付(サンレー)、など
 抱樸は支援を受けるだけでなく、自ら「地方自治体」や「施設」などへの寄贈も積極的におこなわれています。

 

認定NPO法人「抱樸」へ支援した企業・団体(継続含む)

 

  • 一般社団法人 MHCリサーチ&コンサルティング
  • 株式会社 I’mbesideyou
  • 株式会社 M&M
  • 株式会社 九州エムアイ通信
  • 株式会社 サンキュードラッグ
  • 株式会社 サンレー
  • 株式会社 新耕
  • 株式会社 清栄
  • 株式会社 ひまわり
  • 株式会社 フラットアップ
  • 株式会社 松波<大邱(テグ)食堂>
  • 株式会社 山猫総合研究所
  • 宗教法人 専念寺
  • 大和証券 株式会社
  • 認定特定非営利活動法人 日本ファンドレイジング協会
  • ラックユニティ株式会社、ほか 
    ※50音順に記載 
    ※2022年8月現在の法人賛助会員 
     

 

 

公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン

公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(DMHC)は、子どもの治療に付きそう家族をサポートするための滞在施設を運営する法人です。急な症状にもすぐにアクセスできるよう、施設はすべて病院に隣接しています。「 Home away from home 〜わが家のようにくつろげる第二の家」をコンセプトとし、現在は日本全国に12ヶ所のハウスを運営しています。またハウスの運営は、すべて寄付金のみで支えられているのも特徴です。 

寄付金の使い道として、家族の負担を考え”1日1,000円”で利用できる滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の運営、入院中の子どもやその家族に無償で配布する「文房具」「おもちゃ」「日用品」「化粧品などのアメニティ」の購入などがあります。

  • 企業による支援一例 
    ・従業員がボランティア活動に参加し、フードドライブで届いた食料品の仕分けや整理、大掃除などを実施 
    ・ボランティアでDMHCが所有する畑にて作業(株 フォーモーション) 
    ・ハウスや事務所で必要となる「洗剤」や「消耗品」の寄付(第一生命労働組合) 
    ・従業員ボランティアとして、チャリティイベントの準備などに参加(ノバルティスファーマ)、など

DMHCでは、毎年、感謝の贈呈式をとりおこないます。企業が寄付した場合、DMHCロゴの使用権、表彰への招待、ピンバッジの贈呈、財団のPR活動においての告知などの特典を受けることが可能です。また公式ブログの「今月のありがとう」で各企業の寄付が見られますので、興味があれば一度目を通してみてください。 
※上記は過去の「今月のありがとう」より抜粋した法人寄付です。

 

公益財団法人「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」へ支援した企業・団体(継続含む)

 

 ゴールドスポンサー

  • 森永乳業株式会社
  • 株式会社豊昇
  • 株式会社ミエルモ
  • プルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険株式会社
  • 株式会社catch
  • フジパン株式会社、ほか

 

 シルバースポンサー

  • キューピー株式会社
  • ケンコーマヨネーズ株式会社
  • 株式会社ニッスイ
  • 株式会社ニップン
  • デロイトトーマツグループ、ほか

 ※DMHC公式サイト「サポーターリスト(2022)」より 
 

 

 

認定NPO法人 フローレンス

フローレンスは「親子の笑顔をさまたげる社会問題の解決」に注力する団体です。「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦できる社会」を目指し、支援を通じて母子ともに笑顔を送り届けています。具体的な取り組みとして、子どもが発熱などの急な症状により登園できない際の病児保育・ひとり親家庭の親子支援、障害のある子どもに長時間保育を提供する保育事業、赤ちゃんの虐待死をゼロにする取り組みの「赤ちゃん縁組」、”経済的に苦しみ、打ち明けられずにいる親子”を対象にした「こども宅食」などがあります。 

また集まった寄付金は、親子をとりまく社会問題を根本から解決するために、事業運営・新規事業の開発、政策提言やソーシャルアクションなど、同団体のさまざまな取り組みに使われています。

 

  • 企業による支援一例  
    ・事業に必要な物品の購入機会の提供および費用の寄付  
    ・フローレンスがサポートする家庭への物品支援(ランドセル、お米など)   
    ・自社商品の売上の一部を寄付  
    ・企業および役員・従業員による寄付

 

認定NPO法人「フローレンス」へ支援した企業(継続含む)

 

  • コストコホールセールジャパン株式会社
  • 株式会社Brillar
  • 住友ファーマ株式会社
  • アリババ株式会社
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 株式会社セブン&アイ・ホールディングス
  • ライオン株式会社、ほか 
    ※フローレンス公式サイト「ご支援企業の紹介」より 
     

 

 

公益財団法人 プラン・インターナショナル・ジャパン

世界75ヵ国で活動する「プラン・インターナショナル」は、長年の経験で培った豊富な知見と世界規模のネットワークを活かし、弱い立場に置かれた女の子や子どもたちを支援し続けている国際NGOです。一部の開発途上国には「女の子」という理由で発言権や決定権を奪われてしまう子どもたちが存在します。いわゆる「ジェンダー差別」です。ジェンダー差別はSDGs目標でも早急に解決すべき課題とされており、本来女の子が秘めている力を引き出すことで、地域社会の大きな変化が期待できます。 

具体的な活動として、開発途上国において偏見や差別で苦しむ「女性」や「女の子」のエンパワーメントを目指す「ガールズプロジェクト」、リスクの影響を受けやすい”弱い立場に置かれる子どもたち”を守るための「グローバルプロジェクト」、自然災害や紛争、パンデミック発生時など緊急の課題にも迅速に対応する「緊急・復興支援」などがあります。

 

  • 企業による支援一例 
    ・売上げの一部を寄付 
    ・自社従業員の社会貢献活動を奨励し、その活動に応じて会社から寄付を行うマッチングギフト 
    ・プラン・インターナショナル・ジャパンと自社でオリジナルの支援プロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトへ寄付 
    ・自社のウェブサイトや店頭販売を通じて支援プロジェクトを紹介し、「消費者が途上国の現実を知る”きっかけ”づくり」をサポート(シチズン) 
    ・全国にある自社の各店舗の会計レジに募金箱を設置し、消費者や従業員に募金を呼びかける活動を実施(イトーヨーカ堂) 

    スポンサーシップによる支援 
    ・開発途上国のチャイルドの成長を見守り、また一部のチャイルドとは実際に交流するなど、長期にわたって支援を繰り返す(京セラ労働組合)

 

公益財団法人 プラン・インターナショナル・ジャパンへ支援した企業・団体

 

  • 住友化学株式会社
  • 第一三共株式会社
  • シチズン時計株式会社
  • IHG・ANAホテルズ労働組合連合会
  • 株式会社イトーヨーカ堂、ほか

 ※プラン・インターナショナル・ジャパン公式サイト「支援実績」より

 

 

 

5.まとめ

SDGs活動やCSR活動が盛んとなった今、多くの企業には「社会」「地域」への貢献度が大きく求められています。これは私たちが企業に就職する際や、企業の商品・サービスを使う際にも深く通じるものがあるでしょう。 
またメリットでもお話したように、社会貢献活動は企業の活動PRとなるだけでなく、仕事に対する「意欲」や「生産性」の向上も期待できます。 
一人の力だけで課題が解決する訳ではありませんが、ぜひ就職や転職する際には「企業の社会貢献度」に意識を向けてみてはいかがでしょうか。 
モノドネでは今回紹介した団体以外にも数多くのNPOや公益法人を掲載しています。ボランティアや寄付に興味がある方はこちらも参考にしてください。 
 

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  1. 寄付したい団体を選ぶ

    モノドネ掲載団体の中から、あなたが応援したい活動団体を選びます。

  2. 申し込みをする

    申し込みフォームに必要事項を入力し、完了メールを受け取る。

  3. 寄付品を発送する。

    メールに記載された発送先へお品を発送する。

    ※買取王国系列店舗への持ち込みも可能です(一部対象外店舗あり)。

発送されたお品を専任スタッフが査定し、その査定額全額があなたの選んだ活動団体への寄付金になります。 査定額はメールにてお知らせします。
選んだ活動団体が寄付金控除対象団体であれば、寄付金控除を受けられます。

※寄付金控除を受けるには領収書が必要ですので、お申し込みの際に領収書希望を選択ください。

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