子育てや教育に係わる活動、団体を紹介
テレビや新聞などのニュース記事を見ると「子どもの貧困」「生きづらさ」などのニュースを見かける機会が多くなりました。 お子さんやお孫さんがいる家庭だと、子どもや教育の支援に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。
「それぞれどういった活動をしているのか」
「どういった支援先があり、何を寄付できるのか」
実際、子育てや教育の支援と一口に言っても、情報が多すぎて何から初めていいのかわかりにくいですよね。
そこでこの記事では、日本国内が抱える子育て・教育に関する社会問題・その取り組み事例にあわせて、日本の子どもたちを支援する団体を紹介したいと思います。
どんな寄付をするにしても、自身が支援する目的、支援者を明確にしておくことは大切です。ぜひ一読していただき寄付やボランティアに役立ててください。
日本が抱える子育て、教育の課題
日本には、目を向けるべき子育てや教育に関わる社会問題が数多く存在します。今回モノドネでは、下記3つのテーマを取り上げてみました。
|
ひとり親家庭の貧困
ひとり親家庭の貧困は大きな社会問題のひとつです。 2019年に政府がおこなった国勢調査等によると、日本の母子世帯はおよそ64.6万世帯(全世帯の約1.3%)、父子世帯がおよそ7.4万世帯(全世帯の約0.14%)です。父子世帯は緩やかな減少を見せる一方で、母子世帯は増加傾向にあります。また、令和2年の母子世帯の平均年間収入は373万円。これには、自身の収入(多くは就労収入)以外の社会保障給付金などすべてを含みます。世帯人員一人当たりでは117万円と、日本ではシングルマザーの貧困率が高いこともわかります。
母子世帯、つまり「シングルマザー」になった理由として最も多いのは離婚です。全体の約8割( 79.5%)を占めています。次点に「非婚・未婚の母」が8.7%、死別が8%です。
シングルマザーになると、子育てと仕事の両立が難しい、給料や待遇面が男性と比べて低いなど、就業・収入面に関するさまざまな問題に直面します。
ひとり親の就業状況にもそれは表れています。母子家庭の81.8%は就業していますが、そのうち非正規(パート・アルバイト・派遣社員)が48.4%と約半分を占めます。父子家庭の85.4%就業していますが、そのうち非正規は6.4%です。シングルマザーでは正規雇用につきづらく、こうした男女格差が起きているのも事実です。
ひとり親世帯の貧困を放っておけば、その家庭で生活する子どもの人生にも大きな影響を与えてしまうため、国や団体からの支援を受けながら苦悩を乗り越えているのです。
生きづらさを感じる子ども
世の中にはコミュニケーションが苦手で社会に馴染めず、生きづらさを感じる子どもも多くいます。世の中に対して生きづらさを感じると「不登校」や「勉強の遅れ」へとつながり、将来の就職面・人づきあいに大きな悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
実際、不登校の数は年々増加していることもわかっています。令和3年に政府が発表した「不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」によれば、令和3年の小・中・高等学校における長期欠席数は累計で51.3万人。前年の36.7万人から約14.6万人も増加しています。
生きづらさを感じて不登校になる理由にはさまざまな原因があるといわれています。
- 同学年からいじめを受けている
- 勉強に追いつけないプレッシャー
- 何ごとにも面倒と感じてしまう
- 人とのコミュニケーションが苦手、など
日本国内でそうした悩みをもつ子どもたちの増加に対し、政府や団体からの支援も見かけるようになりました。
発達障害児の増加
昨今では、幼少期から発達障がいの子どもの増加も問題となっています。2006年の調査結果では、日本の発達障害の児童数はおよそ7000人でした。しかし2019年では7万人まで増加しました。
これは発達障害について広く認知されるようになり「親が子どもに対して診断を受けさせる機会が増えた」ことが理由のひとつと言われています。
発達障害は、集中できない、人とのコミュニケーション、読み書きが極端に苦手など、さまざまな 症状があります。
発達障害には以下の種類があります。
自閉スペクトラム症
コミュニケーションの場で相互のやり取りが苦手、決まった順序や道順にこだわる、感覚が過敏など
注意欠陥・多動性障害(AD/HD)
落ち着きがない、学校の勉強でミスが多い、忘れ物や紛失が多い、片付け・整理整頓が苦手など
学習障害(LD)
全般的な知的発達には問題ないが、読み書きが苦手、算数が苦手など特定の学習のみに困難が見られる
発達障害は、支援機関や医療機関の専門家などに相談しながら改善を進めていくのが一般的です。
また一方では、発達障害に近い症状を抱えて、相談できずに悩んでいる子どもも数多くいます。 そうした子どもたちはどうしていいのか分からずグルグルと一人で悩み、さらなる悪循環を生んでしまいます。
子育て・教育に関わる取り組み事例
子育てや教育に関する問題を取り上げましたが、こうした現状に数々の組織や団体から支援がなされているのも事実です。その取り組み事例について見ていきましょう。
こども宅食
事実婚や夫婦別姓からなるカップル、互いに支え合い生活するシングルマザーなど、年々の家族の多様化に伴って孤独な子育て世帯も増加してきました。そんな家庭のなかには、経済的に苦しい、地縁(アテ)がない、またこうした悩みを相談する相手がいないなど、苦悩と戦う母親もいます。
認定NPO法人フローレンスでは、経済的に苦しい世帯へ食品や日用品などを届け、継続的に社会とのつながりを作る「こども宅食」を運営します。地域のコミュニティ・社会資源とのつながりを作り、ただ届けるだけでなく「親子の笑顔を支え、子どもの貧困問題の解決」に取り組みます。
学習支援
子ども時代の経験で、その後の人生は大きく変わります。しかし生活困窮世帯、つまり貧しい家庭で育った子どもたちはまともな学習を受けられず、学業で遅れをとってしまうのが現実です。実際に支援団体に通う子どもたちからは、
「学校に行きたくても行けなかった」
「幼少期から家に居場所がなかった」
「実親を知らない」
といった話をする生徒も少なくないようです。
そんな生活困窮者や孤立状態にある人びとの生活再建を支援するのが「認定NPO抱樸」です。 「子どもたちが抱える困難は家庭全体の問題」と考え、この事実を深く受け止め、2014年より、子どもたちの学習支援を続けてきました。あくまでも子どもたちを入口に家庭全体の支援を行うことを目的にします。
国内遺児の奨学金支援
全人口の7人に1人、ひとり親世帯だと2人に1人が貧困状態だと言われる時代。貧困世帯の子どもは「勉強したいのにできない」と苦悩します。家計が苦しく、友達と一緒に塾にいくこともできません。子どもというのは将来の希望を持ち、学業に励みたい年ごろですよね。
一方、そんな子どもたちに多様な支援を続けてきたのが「あしなが育英会」です。 あしなが育英会は、高校、大学・短大、専門学校、大学院への進学を希望する遺児学生・親が障がいなどで十分に働くことが難しい家庭を対象に、貸与・給付を組み合わせた奨学金制度を実施しています。1988年4月以来34年間で延べ55,000人の奨学生を支援した実績を持ちます。 また奨学金制度は心のケアやつながりの提供も一緒に行われることもあり、こうした奨学金支援によって多くの子どもたちの笑顔も取り戻してきたのです。
また公益財団法人 交通遺児育英会では、就職活動や将来的に役立つカリキュラム「文書講座 」「スピーチ講座」「読書感想文講座」「パソコン講座」「英会話講座」などを、専門家のもとで開講します。
設立後、のべ「57,000人」を超える学生たち・累計「562億円」の奨学金にて、高校・高専、大学、 短大、大学院、専修、各種学校生を支援しています。
厳しい境遇に置かれる遺児たちにとって進学は夢に近づくための大切なプロセスであり、また自分や家族が経済的困窮から脱却するための武器にもなります。
闘病中の子どもに「キャンプ体験」
日本国内には、およそ20万人の子どもたちが小児がん・心臓病などの「難病」とたたかっています。 わたしたちは当たり前のように行きたいところへ行くことができ、普通の子どもたちは公園で好きなだけ遊ぶことができます。
一方、難病をもつ子どもたちは「外で遊ぶこと」が一つの夢なのです。
そらぷちキッズキャンプでは、難病とたたかう子どもたちに対し、夢のキャンプをプレゼントしています。子どもたちは笑顔で楽しいときを過ごしながら、思い出・仲間・生きる力・希望を得ることができます。行動に制限のある難病の子どもに対しては、全国の病院や自宅を訪問し「VR映像」などで非日常を届ける活動も実施。
また車いすのまま行ける、森の中のバリアフリー園路・ツリーハウス、キャンププログラムを更に充実させた施設・設備の整備にも力を入れて取り組み、難病の子どもたちに楽しみを届けます。
フリースクール開催
生きづらさを持つ子どもたちの「生きづらさ」は、生まれ育った環境や家庭が原因の一つでもあります。子どもだけで解決できる話ではないため、こうした家庭の格差によって可能性が閉ざされてしまい、 ひきこもりや不登校などを招いてしまうのです。
文化学習協同ネットワークでは、何かしら事情があって学校に行けない・行かない就学年齢の子どもたちを対象とした「フリースクール」を運営します。このフリースクールは、一人ひとりの居場所を確保するだけでなく、自らの主張や行動も大切にします。
またフリースクールには農業体験・冒険旅行などがあり、さまざまな人やモノと出会い、触れ合いながら、社会で安心して生きられる居場所を取り戻していきます。
就労体験支援
「働いても続かない」
「働くのが怖い」
「人とうまくコミュニケーションが取れない」
人や社会に恐怖をもち、まともに職につけない子どもは後を絶ちません。職場環境が合わないなどの外部的事情もありますが、過去の生き方で悩み苦しむ者も少なくないのです。また昨今のニュースでも、社会参加に興味を示さないニートの増加や、コロナ禍による経済的不安が原因で自ら命を絶つ若者が目立ちます。
日本国内で生活する私たちもこの事実を再認識し、深く考えなければいけないテーマだと言えます。
侍学院スクオーラ・今人では、就労に苦手意識を持っている若者に向け、1週間の「就労体験」の 場を提供します。
飲食・サービス・建設・農業といったさまざまな職業体験の場を用意して、円滑な就労が始められるように第一歩を後押しします。
子育て、教育支援をおこなう団体
ここでは率先して子育てや教育問題に取り組む団体をご紹介します。
認定NPO法人 フローレンス
「子育ては親だけがするものではなく、社会みんなで関わるべき」といった理念を掲げ、2003年に設立した認定NPO法人フローレンス。「訪問型病児保育」「障害児保育」「小規模保育」「こども宅食」など、日本初のさまざまなモデルを立ち上げ全国に広めてきました。
フローレンスには、もともと看護師や保育士として活躍していた人たちもいれば、代表のマインドに共感して異なる業種から移ってくるスタッフまでさまざま。誰もが安心して子育てに励み、また 仕事も両立できる社会づくりを目指し、国内の親子を支えるプロジェクトの展開を続けています。 受賞歴、メディア掲載歴も多数実績があります。
>>フローレンスを詳しくみる(https://monodone.com/detail/19/)
公益財団法人 そらぷちキッズキャンプ
難病の子どもの医療ケア付キャンプ場を、小児科医が中心となり、寄付やボランティアの力で建設・運営しています。 難病を持つ子どもの「外であそびたい」という夢を叶えるべく、小児科医が中心となって医療ケア付きキャンプ場を「ボランティアの力」で建設・運営します。
病気の子どもたち、その家族らが病気のことを忘れ、「楽しい思い出」「すばらしい仲間」「生きる力」「希望」が得られるような機会を提供します。
また行動に制限のある元キャンパーに対して、運営するキャンプ場のインターンとして受け入れ就労体験の機会をおこなうほか、車椅子のまま行動ができる特別な施設・設備の整備にも注力します。
>>そらぷちキッズキャンプを詳しくみる(https://monodone.com/detail/24/)
あしなが育英会
1993年に設立した「あしなが育英会」は、病気・災害・自死などによって両親のいない子どもたち、障がいをもった親などの理由で稼ぎが十分に得られない家庭の子どもに対して支援する団体です。
全収入の9割以上が寄付金で運営されています。奨学金の支援を活動の軸とし、ほかにも人材育成にかかせない教育支援活動・学生寮の運営、心のケア、国際遺児の支援(アフリカ)もおこ ないます。
>>あしなが育英会を詳しくみる(https://monodone.com/detail/17/)
交通遺児育英会
50年以上に渡り活動を続ける「交通遺児育英会」は、保護者を交通事故で亡くした・事故で重度の後遺障がいを患った子どもに向けて、学習や進学に向けた支援をおこないます。
たとえば経済的に就学が難しい子どもたちには奨学金を無利子で貸与して、高校・大学への進学を促進。これまでに57,000人を超える若者の夢を後押ししてきました。
そのほか、学生寮「心塾(こころじゅく)」の運営、悲惨な交通事故をすこしでも減らすために「交通安全推進運動」へ協賛・協力して貢献。
>>交通遺児育英会を詳しくみる(https://monodone.com/detail/26/)
侍学院スクオーラ・今人
2004年に開校した侍学院スクオーラ・今人は、引きこもりやニートなどの「社会参加意欲」が薄れている若者に向けて、就労体験やセミナーなどで自立までの支援をおこなう団体です。
人とのコミュニケーションに苦手意識を感じている、就労が長く続かないなど、社会に生きづらさを覚える若者は少なくありません。たとえば活動軸のひとつ「就労体験」では、飲食・サービス・建 設・農業などさまざまな職業の場を提供し、若者が就労して自活できるまでサポートを続けます。
また団体理事である「長岡秀貴さん」は、書籍の出版、テレビやラジオへの出演もおこなうなど、 活動の幅を広げています。
>>侍学院スクオーラ・今人を詳しくみる(https://monodone.com/detail/18/)
文化学習協同ネットワーク
東京都三鷹市で発足した文化学習協同ネットワークは、なんらかの理由で学校にいけない・いかない不登校の子どもたちに「もうひとつの居場所」を提供します。1974年に団体を設立し、数々の活動を得て2013年に認定NPO資格を取得しました。
不登校の子どもを対象にした「フリースクール」では、農業体験・冒険旅行などを通じて人やモノ にふれあい、子ども自らもつ否定的なイメージを肯定的なものに替えることを目的とします。また ベーカリーでの就労研修(すみか研修)・農業を通じて、ひとと一緒に働くことの意味や価値観を 身につける体験は、学校や社会で苦しむ若者の大きな支えとなります。行政・教育機関・一部企 業など多数のネットワークと繋がっており、これからの活動にも期待です。
>>文化学習協同ネットワークを詳しくみる(https://monodone.com/detail/15/)
抱樸
1988年に福岡県北九州市を拠点に設立した「抱撲」は、生活困窮者や社会的孤立状態にある方を支援する団体です。発足当初から続ける取り組みとして、ホームレスの方への支援があります。隔週に一度、炊き出しをおこない、その中ではボランティア手製のお弁当、服や薬などを配布 します。
また子ども・家族への支援も活動軸の一つです。「幼少期に学校にいけなかった」などと相談を持ちかける若者も多く、家庭全体の問題としてとらえ学習支援をおこないます。
そのほか子ども、若者、高齢者、生活困窮者、障がい者、生きづらさを抱えるものすべてを対象にした、「希望のまち」プロジェクトも進行中。抱撲では多くのひとの笑顔を取り戻せるよう、今後も ひとり一人の居場所作りを提供します。
>>抱撲を詳しくみる(https://monodone.com/detail/21/)
なにを支援すれば子どもたちの手助けになる?
ここまでで子育て・教育に関する取り組み・団体をご理解いただけたと思います。
一方で実際どのようなモノで支援するのが一番の助けになるのか、役に立ちそうな品物を送っても嬉しいものなのか、迷うこともありますよね。
支援のやり方は、ご自身の事情に併せて人それぞれ違います。インターネットを使った金銭での寄付や通販サイトを用いたポイント寄付、さらにはボランティア( https://monodone.com/article/39)への参加、物品支援ができます。
こうした数々の寄付の方法がある中で、最も一般的なのは金銭での寄付です。金銭の支援は、 団体が抱える問題に対して自由度がきくのも大きなメリットです。
また一部NPOでは物品支援も受け付けていますが、かならず送る前にご希望のNPOへ問い合わせておきましょう。昨今は新型コロナウイルスの影響から本来受け入れ可能な団体も「物品支援を停止している」可能性があるためです。
「物品支援で逆に迷惑をかけたくないなぁ...」という方は、リユース事業も運営する当モノドネ( https://monodone.com/)の「不用品で寄付」も検討してみてください。具体的には数々の査定実績をもつプロの鑑定士が、ブランド品・洋服・カメラ・金券を査定し、その金額をご希望の団体(モ ノドネ提携団体に限る)に寄付させていただきます。
モノドネでは、あなたの不用品を寄付金に変えることができる新しい仕組みです。
もう使わないけど捨てるにはもったいない。
そういったお品を寄付金に変えませんか?
手続きは3ステップ
-
寄付したい団体を選ぶ
モノドネ掲載団体の中から、あなたが応援したい活動団体を選びます。
-
申し込みをする
申し込みフォームに必要事項を入力し、完了メールを受け取る。
-
寄付品を発送する。
メールに記載された発送先へお品を発送する。
※買取王国系列店舗への持ち込みも可能です(一部対象外店舗あり)。
発送されたお品を専任スタッフが査定し、その査定額全額があなたの選んだ活動団体への寄付金になります。
査定額はメールにてお知らせします。
選んだ活動団体が寄付金控除対象団体であれば、寄付金控除を受けられます。
お品はそれを必要とする次の誰かにお繋ぎし、リユース・リサイクルされます
あなたにとっての不用品を、モノドネで社会に役立つお品に変えませんか?